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SR600ShikokuMountain

  • Posted by: rp-taki
  • 2017年7月6日 00:44
  • Road

今年から始まったSR600四国山脈。ルートの道路事情と昨今の異常気象で、この先走れなくなる日が来るんじゃないかという懸念で、ここは早々にエントリ。

7/1 0:00スタートで、土佐町のさめうら荘と大歩危のサンリバー大歩危に宿を取って、2回のドロップバックを仕込んだ、2泊3日の走行プラン。3日間それぞれで、280Km/220Km/120Kmの計画。これまで走った他のSR600では、概ね300Kmを超えて宿を取って、仮眠1回で走ってきた。しかし四国は、石鎚山スカイラインのオープン時間と宿泊施設の都合上、300Kmを超えた辺りで宿が取りづらい。そこで考えたのが、上記のプラン。石鎚山スカイラインの、石鎚山のお山開き期間中のゲートオープン時間を狙って宿泊プランを立てた。調子次第では、280Km/340Kmで行ける気もするが、後半に距離を残すのは辛い。というのも昨年のSR600北関東で、コンディションが悪い場合には終盤にかなり無理が来ると言うのを経験しているためで、ここは無理せず安全に走る計画にした。

一週間前の天気予報では、梅雨の最中なるも、6/30〜7/3辺りは曇り晴れで行けそうな雰囲気。それからスタートが近づくにつれ予報が若干悪化しつつも、大雨はなさそうなので、そのまま出走。結果、局地的に降られた雨と日中の蒸し暑さに耐え、54時間49分で完走。

SR600SMは補給に難があるので、補給食とドリンクを多めに携帯。スタート時に携帯したのは、補給食は薄皮アンパン3セット、おにぎり2個、スポーツようかんを40gと60gをそれぞれ5個づつ。ドリンクは、ロングのボトル2本と、バッグに500mlのペットボトル。500mlのペットボトルまで追加で携帯するのは、走りにくくてすぐ止めた。食料は、スタート時と同程度の量を日毎に手配して携帯した。

■PCとコンビニとめぼしい自販機

■上りで苦労したところ
(1) PC13-PC14 塩塚高原への上り
(2) PC09-PC10 つるぎ町からPC10への上りはじめ
(3) PC04-PC05 いの町から寒風山トンネルへの上りと天空のバルコニーまでの上りの組み合わせ

■下りで苦労したところ
(1) PC11-PC12 松尾川ダム後の悪路の下り
(2) PC07-PC08 京柱峠からの悪路の下り

■スタート前
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お仕事の都合で6/29から体が空いてしまったので、スタート前々日に伊予西条入りし、西条アーバンホテルに滞在。西条で、MAHALOで鉄板ナポリタンを食べたり、少し離れたスーパーでカールを買い込んだりして過ごす。

スタート前日、不要になった荷物の発送に手間取る。西条アーバンホテルでは発送用のダンボールを売ってなかった。隣のローソンで買い物して、そのついでに店舗で不要になったダンボールを分けて頂いた。それから、全力で寝るつもりで14時頃にはベッドに入ったが、18時半に目が覚めてしまう。それから22時までは、ベッドでゴロゴロしながら過ごしす。

22時におきてスタート準備。事前に買っておいた食事を摂り、軽く風呂に入って、着替え。また、不要な荷物を梱包して、チェックアウト前に発送。帰りに必要な荷物はホテルに預けて、ゴール後までフロントで保管して頂いた。

全ての準備を済ませて、23:45にチェックアウト。

■1日目 289.0Km・・・実績日時(計画:16.50km/h)[マージン]
7/1 00:00 (00:00) [ 0:00] 000.00km Start 伊予西条駅
7/1 03:39 (02:51) [-0:48] 045.75km PC01 【石鎚山系俯瞰図】の看板
7/1 07:25 (07:01) [-0:24] 112.70km PC02 【美川峰】の看板
7/1 09:22 (08:55) [-0:27] 143.20km PC03 【姫鶴平】の看板
7/1 10:25 (10:06) [-0:19] 162.20km PC04 【長沢の滝】の看板
7/1 16:48 (15:53) [-0:55] 255.10km PC05 【天空のバルコニー】の看板
7/1 18:13 (17:50) [-0:23] 286.30km PC06 上吉野川橋の橋名板
7/1 19:16 (18:00) [-1:16] 289.00km さめうら荘
実績ペースはおおよそ15.0km/h

・スタート-PC01
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伊予西条の終電が0時過ぎなので、スタート時刻証明を駅の入場券にした。スタート直前に、酔ったおじさんが券売機の操作に手間取っていて、ヤキモキさせられる。そして、0時に合わせて入場券を買ってみると、6/30 23:55で、5分遅れていた。仕方なく、5分待って再び買って、スタート。

SR600SMのルートは、剣山まではおおよそルートを2年前に走ったことがある。PC01まではそのままのルートで、それほどきつくはない。寒風山トンネルの手前までは道路も広く、路面も良くて上りやすい。が、ウエストバッグに入れたペットボトルの振動に結構ストレスを感じる。それから旧道に入ると寂しくなるが、知った道なので不安にはならず。旧寒風山トンネルを抜けると開けた駐車場に出て、ウエストバッグを開けてペットボトルの水を飲み、減ったボトルもに注いで量を減らす。

深夜の瓶ヶ森林道を上っている途中で雨が降り出す。事前の雨雲レーダー予測でもこの辺で降り出す事になっていたので、ショックはなかった。できればレインウェアなしで抜けられる程度で済んでくれればと期待したが、割と降ってきて、仕方なくレインウェアを羽織る。この先で石鎚山を下るので、ウインドブレーク代わりに良いということにする。雨の中走っていると、深夜の林道で何台かの車に抜かれる。こういう時に車に当たるのは珍しい。石鎚山に行くんだろうか?

瓶ヶ森林道の絶景ポイントは夜で濃霧。そこは以前見ているので、落胆せずに通過。この辺りでは多少フラットになるので、できればペースを上げたかったが、濃霧でペースを落とさざるを得なかった。雨が多少収まったのが救い。慎重に進んで、PC01着。

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計画に対して48分遅れでPC01着。まぁ、計画は上りを加味していないので、まずまずか。

・PC01-PC02
よさこい峠から土小屋までは、2年前に、大雨に寄る路面崩壊で通行止めがあった箇所。往来の需要があるためか、程なく治されており、今回走ってみてもどこだったか分からなかった。土小屋のレストハウスに来ると、駐車場に車があって、人の気配がある。レストハウスは「営業中」とあってドアの鍵は開いており、中に薄明かりがあって、人が入っていった。トレイが使えたりするのか、もしかして食堂とかもやっているのか? と気にはなったが、いちおう補給食には余裕があるので、ドリンクだけ補充して、そのまま通過。

石鎚山スカイラインはすぐ下りには入らず、最初は少し下りては上りの繰り返し。我慢して走る。本格的に下りに入って、スタートして初めての稼ぎどころ。湿った路面と、落ちた花びらに注意しつつの下り。この辺で夜が明けてくる。石鎚山スカイラインを下りきって面河川沿いに出ると、そこからしばらくは、R33号に合流するまで緩い下り。路面も良いので、気持ちよくペダルを回して、結構稼げた。その途中でレインウェアを脱ぐ。R32号に合流して少しすると、PC02までの上りが始まる。以前走ったときは、R32号からそのまま四国カルストに上ってしまったので、この辺は初めて走るところ。

PC02までの上りは、先のPC01までよりは、勾配は多少あったかなという程度。路面も特に悪かった記憶はない。湿度が高くて汗をかくので、上りはゆっくりと。

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上りは湿度高めでモヤモヤ。

ここで印象に残っているのは、走っている最中に、多数の走り屋的な車に抜かれたこと。もしかすると、この辺は走り屋のルートになっていて、これから下ってくるのかと不安になる。が、上っていく車はあっても、下ってくる車は一台もなかった。調べてみたら、美川スキー場でラリー関係のイベントをやっているみたいなので、走れるコースがあるのかもしれない。確かに、上ってくる車は、全てそっち方面に折れていった。美川スキー場への分岐を過ぎてから左に折れ返すと、雨がポツポツと降ってきた。もうすぐピークなので、多少我慢してこのまま行けるかなと思ったが、すぐに雨がひどくなる。仕方なく、再びレインウェアを羽織る。それから蒸れないようにゆっくり走ってPC02着。

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PC02では、24分遅れに多少回復。雨は収まってきていたものの、濃霧で景色は望めず。

・PC02-PC03
PC02からR440号に下りるまで稼ぎ、R440号に合流するとすぐに登り。トンネル手前で折れて地芳峠に向かうところで、再びレインウェアを脱ぐ。そこから地芳峠までは10Km程度。上りもきつくないので程なく着く。むしろ地芳峠からPC03まで更に登るので、精神的には地芳峠からの方が嫌。

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僅かに借金を増やして27分遅れでPC03。

・PC03-PC04
PC03向かいの姫鶴荘のレストランは営業している感じだったが、補給食の残りには余裕があり、このままでも仁淀川町のコンビニまでは届きそう。ドリンクだけ補給して出発。PC03からは四国カルストの絶景ポイントなのだが、濃霧で見られず。まぁ、ここも以前見ているので、絶景にタイムを奪われることがなくて幸いだったということにした。PC03出てすぐに、霧除けとこれからの下りに備えてレインウェアを羽織ったが、ピークまでまだしばらく上りがあるので、ちょっと早かった。ピークを過ぎて下りに入り、以前泊まった天狗荘を通過すると、そこから本格的な下り。

下りに入った直後、K48号とPC04へ向かうルートの分岐でミスコース。ここはルートが交差するので、GPS頼りに走っているとミスコースしやすい。以前もここでミスコースした。ここでミスコースすると、登り返しがキツイので要注意。ルートに復帰して、そこから少し上ると、それからはPC04まで下り。PC03では濃かった霧も、下りではほとんどなく、無事タイムを稼いでPC04。

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遅れを19分に回復。道路から撮影スポットまでの歩道が急なので、足元に注意。

・PC04-PC05
R439号に合流して程なくすると、仁淀川町との境までゆるゆると上り。またまたレインウェアを脱ぐ。上りの最初は道路も広くて走りやすく、道路脇に植えられた花に和む。が、流石に暑くなって来た。ペースダウンしつつトンネルまで上りきり、仁淀川町へ。休憩スポットのコンビニまで、快調に下る。コンビニの直前のルート左手側で、ドライブイン引地橋が営業中。座って休むならこっちの方が良いかなと思ったが、タイムロスを考えてそのまま通過し、予定通りのコンビニ休憩を選択。

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ルートを少し逸れた仁淀川町のローソンで休憩。ここで、お弁当を買って食べるとともに、消費した補給食を補充。また、道中で羽織って雑にしまっていたレインウェアを畳んで、再パッキング。などなどしていたら、40分程度かかってしまった。

再スタート後、直後に多少のアップはあるが、そこからしばらくはスピードが出て稼げるポイント。途中の道の駅633美の里は、コンビニで十分補給していたので、そのまま通過。いの町から寒風山トンネルへの分岐を折れると、再び上りが始まった。上って少ししたところに商店があり、そこの自販機でドリンクを補給。また、冷水を頭と腕と脚にかけて冷やした。いの町からの上りは、反対側の伊予西条からの上りよりきつい印象。勾配などは実際のところは把握してないが、気温のためか、ここまで200Km以上走ってきた疲労のためか、結構きつく感じた。ようやく上り切ってトンネルを抜け、道路脇に自販機を見つけてひと休憩。

トンネルを抜けると、大橋ダムまで少しの間緩く下り。勢い余って、トンネル手前で折れずにミスコース。トンネルを抜けるまでGPSが復帰しないので、ミスに気づかずに1Kmほど進んでしまう。みればこの先に道の駅 木の香がある。もし補給に不安がある場合は、そこに足を延ばすという手もあるかもと思った。反転して戻って、コースに復帰。

PC05までの上りは、この日もっとも辛かった場所。路面は、ここまで走ってきた中では最も悪く(これ以降もっと悪いのは出てくる)、勾配は結構あり、あまりそれが緩むところがない。さらには、ちょこちょこと寄ってくるブヨがストレスを増加させる。そんな上りがそれなりの距離続いてヘトヘトになる。ピークを越えて暫く下ってPC05着。

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稼げるポイント以上に、コンビニ休憩や上りでタイムを失い、借金が55分まで拡大。

・PC05-PC06
PC05からPC06までは下り。事前にその辺をチェックしてなかったので、もう一度くらいは上りがあるものと思っていた。ので、さめうら荘に着くのは20時くらいになってしまうかなと思っていた。日も傾いて徐々に暗く寂しくなってきていた。PC05からの下りは、全体的にはそこそこ走れるのだが、ところどころで深い排水用の溝が横切っていて、そこで速度を落とさざるをえなかった。K6号に出ると、狭いながらも走れるようにはなった。先に書いた通り、上りがあると思っていたので、自販機をさがすものの、無し。大川村のむらの駅で探してみるものの、やはり無し。ルートを反転して、大川村の村の入り口に自販機を見つけて購入。10円が釣り切れだったが、手持ちの10円があったので購入できた。

ドリンクが補給できて、安心して走り出してみると、一向に上る気配はなく、自分の勘違いに気づく。先程ドリンクを買うためのタイムロスを惜しみつつ、PC06まで走る。

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PC06で、23分遅れ。雨と蒸し暑さを考えれば、まぁ上々か。

・PC06-さめうら荘
PC06からこの日の宿のさめうら荘まではすぐ。なのだが、夕食と翌日のスタート前の食事と補給食の手配を考えると、このままチェックインするか、いったん土佐町のコンビニに行くかで悩む。夕食は、さめうら荘のレストランが19時までということだったので、チェックインを考えるとちょっと間に合わないかなと言うところ。翌日の手配は、土佐町のコンビニが6-24時のため、再スタート時には開いてなさそう。また、大豊に24Hのコンビニがありそうだったが、確証はなく、もしそこを頼ってだめだった場合は詰んでしまう。もろもろ考慮して、いったん土佐町まで下りて食事と翌日の手配を済ませてから、再度上ってさめうら荘にチェックインすることにした。

結果的にみると、そのままさめうら荘にチェックインしても十分に対応できたので、タイムと上りを無駄に費やしてしまった。

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早明浦ダム湖で夕暮れ。

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一旦土佐町に下りてコンビニへ。お弁当を食べて、補給食の在庫を補充。それから再び100m弱登って、さめうら荘へチェックイン。自転車は、マネージャに掛け合って、フロント脇にて保管してもらうことになった。チェックインする時に、食事するかどうか聞かれたが、コンビニで済ませていたので、予定通り素泊まりで。すでに19時だったが、食事できたのか。であれば、コンビニに寄らずにそのままチェックインすればよかったかと、ちょっと後悔。コンビニに寄ったぶん、この日の遅れは1時間16分まで拡大していた。フロントであらかじめ1時頃チェックアウトする旨を伝えると、夜勤の人が対応してくれるとのことだった。

チェックイン後、送っていた荷物を受け取って、回復のためのサプリを摂取。そしてお風呂。ここのお風呂は利用できるのが21時まで。お山開き期間でないとそれに間に合う時間にチェックインできない。お風呂に入ってさっぱりすると、すでに食事も済ませているので、あとは寝るだけ。ボトルの洗浄や充電諸々を整え、4時間後に目覚ましをセットして、就寝。

■2日目 208.9Km・・・実績日時(計画:12.83km/h)[マージン]
7/2 01:15 (00:00) [-1:15] 289.00km さめうら荘
7/2 04:29 (02:42) [-1:47] 336.50km PC07 【京柱峠】の看板
7/2 05:51 (04:17) [-1:34] 356.90km PC08 落合集落展望所の「展望所」看板
7/2 08:39 (06:13) [-2:26] 381.80km PC09 【剣山国定公園】の看板
7/2 10:51 (09:00) [-1:51] 417.50km PC10 リスの絵、林道大惣大宗線
7/2 13:44 (11:10) [-2:34] 445.10km PC11 風呂塔キャンプ場1.6kmの標識
7/2 15:06 (12:47) [-2:19] 465.90km PC12 【竜ヶ岳景勝地、竜ケ嶽】の案内標識
7/2 16:49 (14:48) [-2:01] 491.80km PC13 【祖谷ふれあい公園】の看板
7/2 18:13 (15:50) [-2:23] 497.90km サンリバー大歩危
実績ペースはおおよそ12.3km/h

・さめうら荘-PC07
日が変わったあたりで起床。速やかに準備を整え、発送する荷物を持って1時頃にフロントへ。フロントで呼び鈴を鳴らすも、だれも出てこず。もしかして夜勤の人も帰ったのか?と思って焦る。あちこち探したり声を大きくして呼んだり、10分ばかりしてようやくフロントに夜勤の人が出てきた。それから、荷物の梱包用にガムテープをすこし頂こうとしたら、ガムテープを探すのにも手間取る。最初に出してきたのはほぼ使い切ったもので、長さが全然足りない。さらに探してやっと使えるガムテープが出てきて、ようやく梱包できた。いろいろ苦労して荷物の発送を済ませ、深夜のダム湖畔から再スタート。

土佐町から大豊までは緩い下りの平坦。蒸し暑さはあったが、まだ涼しいので、快調に走れた。R32号に合流して、いったんルートを逸れて南下して24時間営業のコンビニへ。

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無事開いていて一安心。ここで、本格的な補給食の準備を済ませた。

コンビニからR32号を戻り、再びR439号に折れて京柱峠へ。京柱峠の上りは、それなりに距離はあるが、勾配がそれほぼきつくないので苦労はしない。熊よけのベルの音を鳴らしながら一定ペースで上って、ゆっくり時間をかけてピークへ到着。

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夜明けの直前にPC07。

・PC07-PC08
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京柱峠から程なくして夜明け。京柱峠からの下りは、個人的な印象では、ここがR439号の酷道の象徴。悪路がK32号との合流地点辺りまでずっと続く。夜が明けてすでにまわりは明るくなっていたが、路面が悪いので速度を落として慎重に下らざるをえなかった。と言うように、ここがこれまでで一番の悪路だったが、この後さらなる悪路は幾度もあった。走りやすい道路になってすぐPC08への上りへ。早朝から散歩している人がいて、挨拶を交わしながらの上り。ここは上りの距離が短いので、あっという間にPC08着。

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PC08の展望所にはトイレあり。

・PC08-PC09
剣山への上りは、全般的に勾配が緩いので、上り的にはあまり苦はない。が、僅かな空腹感と眠気のために、少々苦労した。空腹感については、食べたものがすぐに消化されてしまう感があった。眠気については、あまり負荷をかけないように走ってきたのが、逆に眠気を誘っていたのかもしれない。かずら橋の駐車場の自販機でコーヒーを買ってカフェインを摂取。食料については、大豊以降は無補給を計画していたのだが、ちょっと持たなそうな雰囲気。この先の剣山の食堂が早朝から営業していることに期待しつつ走った。

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剣山の食堂に着いて食堂を覗いてみると、幸い営業中。ここで、うどんとおにぎりと味噌汁を食べる。

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食堂でゆっくり休んで再スタートし、改めてPC09へ。

・PC09-PC10
PC09からしばらく下り。道路が狭いので決して走りやすくはないが、それなりには稼げる。しばらく下って町の近くまで来ると、あちこちで住民の人が掃除しており、注意して通過。つるぎ町まで下りて来て、左折してK304号に折れると、すぐに再び上り。ここの川沿いの上りはきつく、いきなり10%程度の上りで始まって、それが延々と続く。道路への落石や落ちた枝なども多数あり、非常に走りづらかった。中盤で最も苦労した上りはここだったと思う。ただ、川沿いで、かつ、木が茂った谷間のルートで日陰が多く、暑さが緩和されたことは幸いだった。そんな道を数キロ続き、そこからPC10に向かって鋭角に右に折れると、ようやく路面が良くなって勾配も緩んだ。

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川沿いから折れ、開けた景色は秘境感。

久しぶりに速度が乗せられるポイントで、これまでのストレスを発散した。PC10直前には路面の崩れあり。

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苦労してPC10着。

・PC10-PC11
PC10の先、稜線をすこし上ってからの下り。僅かに開けたところで見える景色が良かった。

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こっちも秘境感。

下りは急勾配。下りの量ほどは速度が出せず、ブレーキを握る手が疲れた。暫く下ると家屋が現れる。そこで次の上りに向けて水分を補給すべく自販機を探すものの現れず。GPSでこの先のルートを確認すると、左折して細い道に入り、そのまま土々呂の滝への上りが始まってしまいそうな感じ。それはまずいと思って、いったん左折せずに直進して半田佐古戸の町中に入る。すると、すぐに自販機発見。

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半田で無事に水分を補給して、再びルートに復帰。

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PC11までの上りは、最初は勾配が緩い。また、土々呂の滝の前後は、雰囲気も良い。すぐ先の○○院(読めない)辺りもいい感じで、紅葉の時期なんか良いかもと思うが、また来るにはアクセスが辛いかと思った。そこから更に進むと、ルート上にも自販機発見(Google Map上では、関屋商店と書いてある辺り)。が、しかし、そこの自販機はお金が入らず。もしここを頼りにしていたら、絶望するところだった。

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お金の入らない自販機。まぁ、商品が出ない自販機よりはマシか。

しばらくすると、本格的な上りに突入。それでも意外と途中に建物があって、人がいるかどうかは定かではないが、気は楽だった。PC10への上りと比べると、勾配的には多少緩かった気はするが、暑さはこちらの方が上だった。時間的に昼時で先程よりも暑い時間だったことと、こちらの方が空が開けていて、陽の光を浴びやすかったためかと思う。

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開けた上り。

暑い中上りで頑張ると熱が溜まるし、水もできるだけ温存したいので、踏まずにゆっくり登る。踏むのは、木の陰で太陽が遮られたところか、勾配が緩んで速度が乗って冷却が効くポイント。標高も上がっているので、日陰で多少速度が乗れば、そこそこは涼しいと言えた。断崖のつづら折りを上りきると稜線にでる。ようやく楽になるかと思いきや、PC11まではまだ上りで落胆した。我慢して更に上ってPC11着。

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暑さでヘトヘトになりながらPC着。この辺、微かに吐き気あり。水分と胃の中の食料が足りてなさそうだったので、写真撮影をした後で、十分に補給。

・PC11-PC12
PC12からは、しばらくはアップダウンの繰り返し。まずは、少し下り。ここでウェアに蜂が入ってしまい、慌てて対処する。再び走り出すと、K44号から折れて松尾川ダム方面へ。危うくミスコースしそうになった。ダム方面に折れると、再び上り始めて落胆する。まさかこのまま結構登るのかと心配になるが、すぐにGPSに町の境が現れて一安心。が、境を越えても下りになるわけではなく、アップダウンの繰り返しで辟易した。アップダウンのルート上には、あちこちにグレーチングや落石があったが、路面はそこそこ良くて走りやすい。脚と補給が十分なら、それなりに気持ちよく走れるのではないかと思った。が、やはり水分を温存したかったので、ここも省エネ走行で、淡々と走った。

松尾川ダムのアップダウンが終わってK149号に合流すると、その先は全区間通じてもっとも走りにくかった下り。狭くて荒れた道路に加えて、落石やら倒木やら、更には湿った路面には苔がいたるところに生えていて、パンクとスリップの恐怖でかなりのストレス。精神的にかなり堪えた。しばらくすると怖い下りは終わるが、道路の落石は相変わらず。また、曲がりくねって狭い道路はブラインドが多く、思い切り走ることはできなかった。

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怖い下りを抜けて、PC12着。

・PC12-PC13
走り始めて少しして、松尾川温泉の宿の入り口に自販機を発見。久々に冷たいドリンクを飲む。この先、予想では、祖谷渓沿いをPC13まで下りで楽々のはずだった。が、予想に反して割と苦労した。道路は、相変わらず、狭くて曲がりくねっていて見通しが悪く、カーブミラーを注視しながらの走行。それでも、段々と走りやすくはなって来ていたので、このまま一気にPC13まで、と思いきや、K32号に入って再び上りが始まる。結局、祖谷渓まで結構な距離上りだった。勾配はそれほどきつくはないが、ここでの上りは予想してなかったので、精神的に堪えた。

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だまし討の上りの途中、祖谷渓の展望台で撮影したり。

そして、祖谷渓に入ると、空には黒い雲が張り出してきていた。もしかしたら雨が来るかもと思い、先を急ぐ。多少の雨粒を感じながら走っていると、祖谷渓温泉が見えてきた辺りで、先程まではっきり見えていた進行方向が白い靄に包まれて全く見えなくなっていた。これは雨が来るなと感じた直後、突然、雨が降り出す。道路脇に張り出した木の陰で、急いでレインウェアを羽織る。できれば雨宿りしたかったが、渓谷沿いの道路にはそれができる場所はなし。やむなく走り出す。祖谷渓温泉まで来ると、もうバケツを引っくり返したかの様な土砂降り。祖谷渓温泉前のロックジェット下に退避。先程は割愛したシューズカバーを履く。このままここで雨宿りすることも考えたが、止む時間が予測できなかったので、進むことにした。この先のルートは知っているところで、比較的走りやすかったはずという記憶に頼った。土砂降りの渓谷沿いを、後方ライトを点灯して走る。少しすると、雨も収まってきた。

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土砂降りが収まった祖谷渓。

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そしてあふれる雨水。

こんなに早く止むなら、先程もう少し待っておけばよかったかなと、少し後悔。西祖谷の町まで来てひと心地ついたところで、程なくPC13。

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土砂降りを堪えて走って到着したPC13。

・PC13-サンリバー大歩危
二日目の宿は、サンリバー大歩危。思惑では、PC13から少し走ってすぐ着くはずだった。が、ここもまた予想外に苦労した。というのも、PC13から国道32号に出る前に、だまし討の上りを越えなければならなかったから。以前この辺を走ったときは、剣山側方面だけだったので、国道32号に出るルートは初めて。PC13からR32号までの距離を考えると、そのまますんなり抜けるんだろうなと思っていたのだが、完全に騙された。

雨が降っているため湿度は高い。レインウェアを来ていたので、頑張ると蒸れる。少々吐き気を感じており、脱水の気配もあり。体調の悪化を避けるべく、ゆっくりと登る。トンネル手前でようやく上りが終わり。下りのトンネルを抜け、そのまま続く下りを終えると、ようやくR32号。下っている最中はまだ雨が降っていたが、大歩危に入ると雨は止んだ。

大歩危のセブンイレブンで、ホテルにチェックインする前の食事をとるとともに、翌日のスタート前の食事と補給食の補充。また、チェックイン前にバイクを綺麗にすべくタオルを購入。

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計画から、2時間23分遅れでサンリバー大歩危にチェックイン。最後の雨で30分はロスしたか。先程の雨は精神的にも結構堪えたので、ここで宿を取っておいてよかったと心底思った。さらにありがたいことに、部屋へのバイクの持込を許可してもらえた。一応、チェックイン前にホテルの前で先程買ったタオルでバイクをひと通り拭いて、綺麗にしておいた。チェックイン後は、昨日同様に、まずサプリ系を摂取。そしてシャワーと思ったが、ここも昨日のさめうら荘と同様、大浴場前提で部屋には風呂場なし。そこで、大浴場を利用。お風呂の後は、ボトル洗浄や充電諸々のルーティンを済ませ、ベッドに入る。計画ではここで5時間くらいは寝られる予定だったが、2時間半遅れていることもあり、睡眠を3時間に短縮して目覚ましをセットして、就寝。翌日のプロフィールをきちんとチェックしていれば、計画を調整して、5時間くらいは寝られたのかもしれない。

■3日目 110.0Km・・・実績日時(計画:11.01km/h)[マージン]
7/2 22:40 (22:00) [-0:40] 497.90km サンリバー大歩危
7/3 00:42 (00:21) [-0:21] 520.10km PC14 【塩塚高原展望所 新宮IC】の案内看板
7/3 02:55 (02:55) [ 0:00] 548.50km PC15 【翠波高原と法皇スカイライン】の分岐看板
7/3 04:48 (05:18) [ 0:30] 574.60km PC16 【新居浜と高知県大川村との分岐】標識の向かい側
7/3 06:49 (09:00) [ 2:11] 615.30km Finish 伊予西条駅
実績ペースはおおよそ13.22km/h

・サンリバー大歩危-PC14
21:45に起床。この時はあまり良く寝られなかった。眠りが浅くて、途中で何度か起きてしまった。が、起きて、出発の準備。チェックイン前に買っておいた食事をとる。昨日はスタートしてしばらく空腹感があったので、ここでは多めに食べた。それから着替えて出発の準備をし、荷物を梱包。出発前に荷物を発送。ここではスムーズに発送できて、それからすぐにチェックアウトして出発。夕方に降った雨は上がっていて、路面もほぼ乾いていた。

深夜のR32号は、トラックの往来が多少有り。それから小歩危に入って、すぐに左折してR32号から逸れると、車は全くいなくなった。そこからPC14までの上りは、全区間通じて、もっともきつく感じた上り。きつい勾配がピークまでずっと続き、休めるところはない。また、勾配がきつくて道路が狭いので、いったん止まると再スタートが難しい。路面は苔だらけで、さらに先に降った雨で湿っており、ダンシングしようとすると、トルクがかかった後輪がスリップする。その為、慎重にペダルを回さざるを得ず、上りで疲れてきても、ダンシングで休むこともできなかった。

ここでは、上り始めて少しした600m付近に住宅が有った。そこで、何やら外でビールを飲んでいる人が居て、沿道からエールが送られる。その後、バイクで追いついてきて、「こんな夜に走っていたら危ないから、ウチに泊まっていってはどうか?」と提案される。それはちょっと無理なので、「明日の朝までに伊予西条に行くので」と言って、丁重にお断りする。そしたら、飲み物を持っていけと言われるものの、ボトルはまだ満タンなので、やはり丁重にお断り。結局、大量の梅塩飴を頂いた。そんなこんなを10分ほど。

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苦労して上って、PC14。

・PC14-PC15
PC14からの下りは気持ちのよい下り。深夜ではあったが、上りとうって変わって走りやすく、今回の全区間通じてここの下りがもっとも快適だった気がする。麓まで下りてR319号に合流すると、ゆるゆるとのぼりが始まる。新宮の町中で自販機発見。コーヒーでも飲むかと小銭を確認すると280円。そして、お札を確認すると1万円札しかなかった。130円で缶コーヒーを買うと残金150円で、以降ペットのスポドリ160円が買えなくなる。逆に、スポドリを買おうとすると、コーヒーで眠気覚ましができないというジレンマ。一応、スポドリの残量に余裕はあったので、ここは缶コーヒーを選択。

そこから少しのぼり、堀切トンネル手前で左に折れて、堀切峠へ。そこから堀切峠までは割とすぐで、程なく峠を越える。峠を越えたら下りを期待したいところだったが、ここの区間はそこから先がメインだった。長い間、下りては上ってを繰り返し、いつまでたっても下りになる気配がない。峠という言葉に騙された感が満載。結局、下りになったのは、PC15手前のほんの少しだけだった。稜線上からちょくちょく右手に見える四国中央市の夜景は綺麗だった。なお、堀切峠以降は鹿が多数。ここはあまり速度が出ないので、それほど危険はないか。

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峠に騙されてやっと到着したPC15。

・PC15-PC16
PC15からの下りは道路幅は広く、整備された路面ではあるが、ざらついた感じの加工であまり速度は出せなかった。先ほど鹿を多数目撃しているので、ここは慎重に下り。下りきって、最後の別子山のPCまではゆるい勾配。軽く走ってそれなりにスピードが出るので、PCへは意外と早く到着した。

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あれ?という間に到着する最終PC。

・PC16-フィニッシュ
PC16の後は、そのまま下りとはいかず、いったん、別子ダムまで上りだった。プロフィールをチェックしていなかったため、ここの上りは頭になかった。勾配はそんなにきつくはないものの、想定外の上りはストレス。若干眠くもなってきたので、いったん止まって、携帯していたカフェインプラスを摂取。背後をみると、夜明け間近。

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別子ダムへの上りで夜明け。

別子ダムを過ぎてトンネルを抜けると、あとは新居浜まで下ってゴールするだけ。新居浜への下りは走りやすく、景色も良かった。

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天空のコーナーから臨む、沓掛山と黒森山かな。

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鹿森ダムのループ。

新居浜まで降りると、早朝にもかかわらず、すでに結構な蒸し暑さだった。それからR11号に合流すると交通量が増え、さらにストレスが増した。ゴールまでの距離と時間を測ると、頑張れば55時間は切れそうだったので、少々踏んで先を急いだ。とはいえもう最後なので、あくまでも慎重に。新居浜から西条までのR11号は、微かに、以前走ったことがある気がした。去年の近畿か、2010年の四国一周のブルべかな? そんなことを考えながら走って、西条駅に向けて折れる交差点にたどり着く。サイコンの時間を見て、55時間は切れると確信。二段階右折してR11号を折れ、さらに線路を渡って左折。前々日入りしてスタート前に歩いた道路を懐かしみながら走って、フィニッシュの伊予西条駅に到着。フィニッシュ証明に入場券を購入。PC14から一気に遅れを取り戻し、最終的には、計画から2時間強の余裕をもってのフィニッシュとなった。

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伊予西条駅にフィニッシュ。入場券の時刻は6:49で、54H49M。

■フィニッシュ後
到着報告のツイートなどしてから、駅前のローソンへ。もうかなり暑かったので、アイスを買って食べる。それから、帰る方法を模索。東予港からフェリーで神戸か大阪まで戻ろうかと考えたが、便がなかった。そこで無難に電車で変えることにして、10時過ぎの特急のチケットをネットで手配。その後、食事をとれる場所を調べようとしたときに、アサヒビール四国工場のバスが見えた。もしかして、アサヒビール園はもうオープンしている?と期待して、調べてみると、オープンは11時でガッカリ。お肉食べたかった。結局、R11号との交差点にあったなか卯で食べた。

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完走後の食事はなか卯で。

食事をとった後は駅前に戻り、ホテルに預けていた荷物を回収。駅の日陰で輪行準備を整えて9時前。それから1時間ほど駅の構内で休んで、10時過ぎの特急で伊予西条駅を後にした。

Comments:2

ふつうのパパ 2017年7月21日

はじめまして。
このブログの記事を参考にさせていただき、先日SR600四国山脈を完走することができました。
ありがとうございました。

rp-taki 2017年9月4日

はじめまして。
あまりチェックしてないので、コメント気づきませんでした。

SR600四国山脈完走おめでとうございます。
お役に立てたようで、良かったです。

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