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2022 RM429東京2700 日本列島縦断 まとめ

  • Posted by: rp-taki
  • 2022年5月10日 21:10
  • Road

ランドヌ東京主催の桜島発から佐多岬折返しでの本土最北端の宗谷岬までの2700Km。

4/29 6:00スタート、5/9 14:10フィニッシュで、248時間10分にて完走。

■ 計画

□ トレーニング

「日本縦断」「2700Km」というテーマについて、これまで日本縦断のブルベは2回経験済み(2014、2016)で、2000Km超のブルベも国内で同じく2回経験済み(2016のBAJ、2018の北海道一周(それぞれ約2400km))。ということで、ルートも距離感も概ね分かっており、今回の走り方はおおよそイメージできる。が、ここ数年はロードバイクでそれほど距離を乗っておらずに走力がだいぶ落ちていたので、これまでの感覚で立てた計画が実行できるか疑問。そこで、今年の1月後半からzwiftで毎日小一時間ほどローラーを回してトレーニングし、3月と4月のブルベで走力がそれなりに戻ったことを確認しておいた。

□ 走行プラン

おおよその走行計画としては、以下のような感じで全体を3つに分け、トータル11日で計画。

(1) 桜島〜豊岡(約940Km) 3日
4/29 桜島〜延岡 360km
4/30 延岡〜臼杵、(フェリー)、八幡浜〜尾道 270km
5/01 尾道〜豊岡 310km

(2) 豊岡〜青森(約1160Km) 5日
5/02 豊岡〜敦賀 225km
5/03 敦賀〜魚津 235km
5/04 魚津〜新潟 225km
5/05 新潟〜秋田 260km
5/06 秋田〜青森、(新幹線)、函館 215km

(3) 函館〜宗谷岬(約640Km) 3日
5/07 函館〜苫小牧 250km
5/08 苫小牧〜天塩 295km
5/09 天塩〜宗谷岬 95km

この11日というのは、2014の日本縦断ブルベでの日数。その時は、400/1000/200/300/200/600の6ステージで、今回と距離は同じ約2700km。それは完走しているので、同じ日数であれば走れるだろうという見込み。

で、まず最初の(1)の序盤はスタート直後だしフェリーでの移動もあるので、ファストラン。すると、私の経験則で、その疲れが4、5日目位に出て、それが2日程度で回復し、その後は調子が安定する。そこで、(2)の中盤は流して調子を整える思惑。その(2)は、涼しくて道路事情の良い夜間帯に走り始めて距離を稼いでおいて、日が出て暑くなる昼間には流して、宿のチェックインの開始時刻に合わせてフィニッシュし、10時間前後の滞在で十分休息。終盤の(3)は、走りやすい北海道ステージをゆとりある3日で余裕を持って走る。そして、10日目の宿は天塩の温泉宿の二食付きプランにして、最後の夜をゆっくり楽しむ。その10日目は距離が長く、夕食の都合でチェックインの時間が制限されるので、最後の頑張りどころ。

□ ドロップバッグ

やりくりを考えるのが面倒なので、泊まるホテルすべてにドロップバッグを送っておいた。中身は概ね以下のような感じ。
・着替えのウェア
・函館以北には冬用のウェアも合わせて
・電池/バッテリー
・ホテル内や近辺で出歩くための短パン、Tシャツ、下着などの普段着
・チューブ/古タイヤ
・アミノバイタル等のサプリ
・整腸剤/胃腸薬
・マスク

今回特徴的なのはマスク。コンビニやお店などの公共施設に立ち入るのにマスクが必要なので、予めドロップバッグに入れておいた。配送にはヤマトの宿泊施設向けの往復便を利用。これは使い勝手が良かった。

■ 実績

□ 走行/休息実績

10日と8時間10分(248時間10分)で、毎日の走った時間と休んだ時間の詳細は以下。スタート直後の1,2日目の休息が4.5h前後と少なかったが、3日目以降は毎日概ね8h以上の休息が取れた。安全マージンを考えると、これくらいのペースが程よい感じか。

・4/29 06:00 〜 4/30 00:50 [360km] 18h50m走 / 04h50m休 (桜島/延岡) 1h遅れ
・4/30 05:40 〜 5/01 00:14 [270km] 18h34m走 / 04h19m休 (延岡/尾道(フェリー移動含む)) 3h遅れ
・5/01 04:33 〜 5/01 21:54 [310km] 17h21m走 / 09h11m休 (尾道/豊岡) 1h遅れ
・5/02 07:05 〜 5/02 22:08 [225km] 15h03m走 / 07h01m休 (豊岡/敦賀) 6h遅れ
・5/03 05:09 〜 5/03 19:00 [235km] 13h51m走 / 08h14m休 (敦賀/魚津) 3.5h遅れ
・5/04 03:14 〜 5/04 16:57 [225km] 13h43m走 / 09h15m休 (魚津/新潟) 2h遅れ
・5/05 02:12 〜 5/05 16:00 [260km] 13h48m走 / 08h40m休 (新潟/秋田) 0h遅れ
・5/06 00:40 〜 5/06 14:35 [215km] 13h55m走 / 09h34m休 (秋田/函館(新幹線移動含む)) 2.5h先行
・5/07 00:09 〜 5/07 15:30 [250km] 15h21m走 / 10h14m休 (函館/苫小牧) 0.5h先行
・5/08 01:44 〜 5/08 16:30 [295km] 14h46m走 / 17h23m休 (苫小牧/天塩) 0.5h遅れ
・5/09 09:53 〜 5/09 14:10 [095km] 04h23m走 / 00h00m休 (天塩/宗谷岬) 0h遅れ

□ 楽だった点

クローズ時間がフラット

これまでと違ってPCのクローズタイムが全体を通じてフラットに設定されているため、序盤に無理に頑張る必要はない。序盤は臼杵から八幡浜へのフェリー移動があり、同じくフェリー移動があったBAJの時などは初日にハイペースが要求されたが、今回は桜島から佐田岬で一旦折返しということもあり臼杵までの距離が長く、延岡で一泊入れた。そして、全体的には距離が2700kmと長距離で制限時間も長い(324時間)ため、PCのクローズタイムがフラットだともはやそれを意識する必要はなかった。

思い出のルート

距離が2700Kmもあって11日もひたすら走っていると、さすがに飽きてくるところ。しかし、今回のルートは過去の思い出深いブルベで走ってきたところで、その時の記憶を懐かしく思い出しながら走っていたら飽きは来ず、今回の縦断はまたたく間に終わってしまった。そんな中走ってて飽きてたのは、もう何度も走っている「しまなみ海道」と「越前海岸」。

休息時間が十分に取れた

序盤の3日目までは休息は少な目で走ったが、3日目の豊岡以降は、1日8時間程度の休息をとることができ、ウェアを洗濯するゆとりがあった。11日プランはちょうど良かったと思う。

全般的には好天

雨が降った日が11日中4日で、その雨が降った日も降った時間は短かった。最も降ったのは初日のスタート直後から午後2時くらいまで。天気が良いと暑さに苦労しそうなものだが、空気が冷たく乾燥しており、また風も強かったので、暑さにやられることはなかった。そこそこ暑かったのは、晴天の真昼に通過した、金沢、酒田、青森のあたり。

乾いた空気

晴れた日は空気が乾燥していたので、多少汗をかいてもウェアがびっしょり濡れてしまうことはなく、昼間に気温が上がっても比較的楽に暑さをやり過ごせた。また、雨が降った日も湿気がずっと残り続けることはなく、雨がやんだ後にウェアはすぐ乾いた。このように空気がドライだったので、レーパンが湿ってしまうことがほとんどなく、2700km走って股ズレもほぼ無し。

早めのチェックイン

中盤以降は暗くなる前にホテルにチェックインしていたので、危険性が高くて緊張を強いられる夕暮れの時間帯に走るのを避けられた。若干リスクがあったは序盤の宮崎周辺と松山今治間くらい。また、チェックインがホテルが混雑する前だったので、GW期間中にも関わらず、ウェアの洗濯がスムーズにできた。ちなみに、着替えはドロップバッグに入れていたので必ずしも洗濯する必要はなかったのだが、視認性の高い近畿の派手なジャージを毎日洗濯して、尾道以降で常着した。

□ 苦労した点

初日の雨

スタート当日の明け方から雨が強く降り、午後2時くらいまで断続的に降り続いた。だた、強い雨が降り続いた訳ではなく、所々で一時的に雨脚が強まる感じで、雨脚が弱まると向かい風でレインウェアが乾くようなコンディション。ストレスになるほど雨脚が強まったのは、南大隅町の佐多の辺りの一度だけだった。この様に、雨に大きく苦労したという訳ではないのだが、向かい風もあり、グロス20Km/hで計画していた初日の計画が狂ってしまい、予定していたフェリーを1つ遅らせた(3時間遅延)。そして、その遅れをリカバーするために、それからしばらくは計画していた日々の休息時間を削って走ることになってしまった。

連日の冷え込み

連休前の天気予報では「GWは気温が高くなる。」と言われていたが、蓋を開けてみれば気温は低く、後述する風の強さもあり体感する温度は更に低かった。過去にGWに走った日本縦断では、北海道向けに念の為に用意していた冬用ウェアは使わずじまいだったのだか、今回は函館以降で着用した。寒さは北上するにつれて当然強くなり、秋田以北では、夜の涼しい時間に走る計画が裏目に出た。低負荷で走っていると、ウインドブレーカーでは寒さを防ぎきれず、レインウェアとカイロでなんとか寒さを凌いだ。

強風

今回の縦断は期間を通じて昼夜を問わず風が強かった。追い風に助けられるところもあるにはあったが、トータルで考えると向かい風や横風の悪影響の方が大きい。横風や向かい風はもちろんペースにダイレクトに影響するし、それ以外にも、冷たい風で寒かったり、強風で雲が湧いて空模様を乱したりと、強い風で様々な面に悪影響があったと思う。

左手の握力低下

4日目のスタート直後に左手の握力が低下していることに気づいた。指先に力を込めることができず、薬指、小指では親指と輪が作れなかった。終盤までにいくらか回復はしたが、発症してからしばらくジッパーの開け閉めや補給食の包装袋の開封に苦労した。この症状に繋がりそうな違和感としては、左手の掌側面の体重がかかる部分に痺れと、左胸筋や左腕の二の腕辺りの筋肉の張り。スタート直後の3日は休養が少なく若干ハードだったので、その影響が出たと思われる。

前傾時の腰のしびれ

上記の左の手握力低下とほぼ同じタイミングで、腰のあたりにしびれを発症。しびれは前傾姿勢で舗装の荒い路面を走った時に顕著。おそらく、二日目からペースを落としたため、荷重がサドルにかかって股関節あたりの神経を圧迫してしまったと思われる。4日目以降は休養を長めにとって走ったこともあり悪化はしなかった。気になったところで座る位置を変えたり、腰をあげたり、信号待ちで腰を揉んだりして対処した。

リアの泥除け

リアにつける泥除けへのフレーム保護のためにシートステーに巻いていたテーブがイマイチで、後輪に衝撃があると頻繁に位置がズレた。位置がずれると、固定用のゴムがホイールのスポークと干渉して弾かれやかましい音をたて、その度に驚かされた。また、泥除けの内側のネジがタイヤ側面と干渉して擦ってしまい、タイヤ側面が僅かに削れてしまった。深浦の千畳敷で写真を撮っていた時にそれに気づき、その後の函館で、ドロップバッグに入れておいた古タイヤを念の為にサドルバッグに入れて携帯した。ちなみに、そのままでも問題は起きなかった。

■ ダイジェスト

□ 序盤

大事な初日にいきなりの雨。いまいちな気候条件で波乱の3日間。

Day1: 4/29 桜島〜延岡
スタート前から降り出した雨は、断続的に強まりはするものの、大きなストレスにはならずに、午後になって大隅半島を横断している頃には止んだ。この日は前線が駆け足で通過した影響で、スタートから吹いていた強い南風は、夜になる頃には北風と目まぐるしく風向きが変わった。スタートから佐多岬までは向かい風、そこから折り返して追い風になり、その後、佐土原から都農に至る辺りで再び向かい風に代わり、そこから延岡まで向かい風。グロス20km/hでの初日の計画は、青島駅到着時点では15分程度の遅れだったが、延岡到着時点では1時間まで遅れが広がった。翌日予定していたフェリーは1本後ろにずらすことになり、その結果、フェリーの運行時刻の影響で3時間遅れの見込みとなった。

Day2: 4/30 延岡〜臼杵 (フェリー) 八幡浜〜尾道
延岡からフェリー移動を挟んで尾道までの2日目は、前日から続く北寄りの風の悪条件。向かい風の中で走る臼杵までのアップダウンは結構堪えた。八幡浜から先は風が西寄りになり、追い風基調に。ルートはBAJの時とほとんど同じではあるが、時間が10時間くらい後ろ倒しでだいぶ雰囲気が異なる。フォトチェックの下灘駅は激混み。暗闇の中で通過したしまなみ海道は、これまでと違った雰囲気で興味深くはあったが、とても寂しくて同じ時間にもう一度走る気にはなれない。尾道で遅れは2.5hに拡大。

Day3: 5/1 尾道〜豊岡
3日目、遅れを取り戻すべく休息を1時間削ってスタートするも、この日も北寄りの向かい風。福山から先は比較的街中を通るルートでペースも今ひとつ上がらず。BAJの時に暗い時間に越えた高取峠を今回は昼間に越えて、至ったチェックポイントの道の駅みつはこれまた激混み。この近辺で推しが激しい牡蠣を、道の駅の露天で買って食して計画外のタイムロス。それが災いしたのか、その後の姫路から北上中に局地的な雨に遭遇し、歩道橋の下に緊急退避してさらにタイムロス。姫路から線路沿いに北上するルートは向かい風が強く、ペースが上がらないばかりか、とても寒い。生野近辺で6℃を見た。生野北峠を越えた先からしばらく続くゆるい下りがこれまた寒く、今回の縦断でハードだった序盤の辛さのクライマックス。ウインドブレーカーでは寒さに堪えきれずにレインウェアを羽織り、ようやくたどり着いた豊岡。遅れを1hまでリカバーしたものの、十分な休息が必要と判断して、翌日のスタートを大きく4時間遅らせることにした。

□ 中盤

レスト予定の中盤。冷え込みは続くも天気は回復。遅れもなんとかリカバリの5日間。

Day4: 5/2 豊岡〜敦賀
予想外にハードだった序盤を踏まえて多めに朝まで休養をとってリスタートした4日目。明け方はやはり寒く、グローブを重ねようとしたところで左手に力が入らないことに気づいた。すぐ先の城崎温泉のチェックで折り返し、若干登る経ヶ岬を回って伊根の手前まで来たところで通り雨。降る時間は短いものの、降ったり止んだりで所によっては強く降り、舞鶴までは雨雲の合間をぬっての走行で、ペースが乱された。午後いちには小浜に付く予定が、すでに18時を過ぎており、鯖を食べる計画を断念。闇が落ちて寂しい鯖街道を抜け、馴染みのある関峠を越え、敦賀についたのは22時。カツ丼を食べる予定も断念。計画からの遅れは縦断中で最大の6時間となった。10時間休息の計画を7時間に短縮。

Day5: 5/3 敦賀〜魚津
3時間遅れで5時にスタートした5日目、早朝に走るのは慣れた越前海岸。この辺りは比較的疲れている時に走ることが多く、今回もまたしかり。すでに見慣れた潮風ラインは、西からの風もあって長く感じる。溜まった疲れで出力が上がらないこともあり、おおよそ場所も分かっているトイレで都度用を足す。この近辺コンビニが増えているようだが、そんな中で古くからあるチェックポイントの越前海岸のローソンに着くと、寒い中、縦断走者が疲れた様子で佇んでいた。そこから西寄りの風が若干追い風となって、三国を抜けて石川県に入り、金沢の手前でルートがより東に向くと追い風の恩恵はさらに大きく。金沢手前の白山市で、スタートしてから初めて暑さを感じ、そのためと思しき眠気あり。初導入する冷感のネッククーラーを着用して首筋を冷やしてみた。日焼け防止にも良いかも。金沢ではカレーはパスして、初めて通るR359で富山入り。遅れているので白えび天丼を断念。それから徐々に日がくれてくる中、立山連峰や、印象深いミラージュランドの観覧車をバックに夕日を撮影しつつ19時に魚津着。3時間遅れ。最初の縦断で食べた鱒寿司断念。最初の縦断で食べられなかった山久ラーメンも断念。

Day6: 5/4 魚津〜新潟
再び休息を減らして1時間遅れで3時過ぎにスタートした6日目。朝釣で賑わうヒスイ海岸を覗いて新潟県。親不知を交通量の少ない夜明けに越えて糸魚川。6時開店のラーメンショップでいったん暖を取る。そこから旧北陸本線の線路跡の久比岐自転車道を覗きつつ上越。そしてちょっとした上りを越えて柏崎。さらに北国街道を覗く出雲崎。そろそろお腹も空いてきたが、道の駅は混雑していたので、この先の寺泊で海鮮を目論む。が、しかし、その寺泊が異常な混雑で、食事など到底臨むべくもなく、コンビニで手早く補給を済ませた。先を急いで渋滞の横をすり抜けていたらバランスを崩し、ガードレールに膝をこすりつけてなんとか転倒を免れるも、レッグカバーに小さな穴が空いてしまった。渋滞は延々と大河津分水路まで続いていた。越後七浦シーサイドラインは、ちょっとした登りを越えてから砂丘沿い。強い追い風で楽に進むも、すぐ先の新潟でこの日はフィニッシュ。フィニッシュ前に新潟市街地のバイクショップで、持ってくるのを忘れた熊鈴を探すも、取扱なし。寄り道の影響で遅れはむしろ広がって2時間。さらに、ホテルのチェックイン後に、敦賀で逃したカツ丼を食べに行った店のオペレーションが悪くてさらに1時間ロス。混雑、転倒危機、食事失敗と、ついてない一日。

Day7: 5/5 新潟〜秋田
再び休息を減らして1時間遅れで2時過ぎにスタートした7日目。早朝に走るのは笹川流れ。そこでスライドしたのが今回の縦断で何度かお会いした@geki_zaka_mania氏。会話しつつ山形に入り、先のローソンでお互い休憩した後にお別れ。鳥海山や山居倉庫の写真を撮影しつつのんびり走って秋田に入り、象潟で、寺泊で逃した海鮮丼を食べる。その先、由利本荘から秋田市へとR7。交通量は多いが、明るいうちに走る分にはそれほど怖くはなく、さらに車の流れがこの日の追い風を後押ししてくれ、緩やかな上りは楽に走れた。ホテル到着はこれまでで最も早い時刻の16:00頃。ここでようやくオンスケまでリカバー。チェックイン後に、ホテルすぐ近くの道の駅に行き、動物避けに鈴を買いつつセリオンタワーの眺望を見て、秋田に入ってから右車線でしか営業がなかったババヘラアイスを購入。リズミカルにコーンにアイスを乗せるオババ。グルメと買い物が成功し、昨日の不運を取り戻した一日。

Day8: 5/6 秋田〜青森 (新幹線) 函館
計画への先行を目論み、ここでも1時間ほど休息を減らして、1時前にスタート。東北1700の時には花が満開だったが今回はおそらくはもう散っていただろう桜並木と菜の花ロードは闇の中。そして、深夜の大潟には霧が出ており、非常に寒い。PCのコンビニにて、インナーを起毛にスイッチしてカイロを投入するとともに、軍手を購入してグローブを指ぬき・フルフィンガー・軍手と3枚重ね。更にレインウェアも投入して、手持ちの防寒着をすべて投入。五能線沿いのR101号で青森に入ると次第に夜が明け、寒さが緩んでくるのに合わせて段階的に防寒を解き、深浦のコンビニでの休憩ストップで防寒はすべて解除。すぐ先の千畳敷で写真を撮ると、再スタート時にリアの泥除けがタイヤサイドを削っていることに気づく。表面のプリントが削れた程度で問題はなさそうだが、この先のドロップバッグに入れている古タイヤを保険として携帯しようと考えた。鯵ヶ沢でのイカ焼きはパスして、つがる、五所川原と進み、すこし登って青森に入るとすぐに、おなじみのR7に合流。土地勘のある鶴ヶ坂の交差点も、車の流れをチェックしてスムーズにこなし、そのまま青森のPC着。チェックを済ませた後に、12時半の新幹線で新青森から移動。15時半の新幹線の予定に対して3時間の先行。新函館北斗からの函館ライナーで、富山からハーフのライダー2名と同乗。ハーフとフルでは、なんとなくだが、ライダーの雰囲気が違うような気がした。疲れ具合かな? 函館のホテルに14時半にチェックインし、その後、函館の通過チェックを済ませる。食事は、GWで混雑してそうなので、コンビニ飯で済ます。終盤の北海道ステージを前に、貯金3時間。

□ 終盤

のんびり予定の終盤。続く冷え込みと雨で、温泉宿の10日目が奇しくもクライマックスの3日間。

Day9: 5/7 函館〜苫小牧
翌日を見据えて、貯金3時間をそのまま前倒して0時にスタート。防寒は冬用ジャージと起毛ニッカ。明日のクライマックスに備えてゆるく走っていたら、森への軽い丘超えが非常に寒く、下りで凍える。八雲で5℃。5℃とは言え雨が降っているだけでもないのだが、やたらと寒く。八雲のセブンに退避して防寒を補強。カイロを購入。この寒さと明日の天気を踏まえて、明日の天塩への計画を一時断念。長万部〜豊浦は濃霧。この辺の地形的に南の湿った空気が溜まりそうではある。交通量は少なく、心配だった小幌のトンネル郡は楽に抜けられた。洞爺湖への分岐から先は初めて走るところで、町中を抜ける平坦路でスムーズに進む。室蘭の手前も軽く登る程度だった。室蘭は東からの強い向かい風でペースダウン。チェック手前、室蘭西口で昼食にカレーラーメン。誤って跨線橋を渡ってしまい、戻るのにタイムロス。食事後にチェックのローソンについたら@geki_zaka_maniaさんがいた。室蘭の先も強い向かい風。天気予報で苫小牧あたりは追い風だったので、淡い希望を持っていたのだが、現実は無情。白老あたりで追い風になった。夕方から雨予報のため、白老バーガーをパス。苫小牧の市街地は信号がとても多くてペースダウン。ホテルのある駅の反対側に抜けるアンダーパスへのアプローチがわからずに迷う。マルトマ食堂のホッキカレーもパス。というかお昼過ぎまでしか開いてない模様。3h前倒して、結局0.5h先着。チェックイン後に苫小牧駅前のの観光案内所に出向き、グッズ購入。ホテルで休みながら明日の天気を確認して、2時間遅れのスタートでの天塩行きを決意。

Day10: 5/8 苫小牧〜天塩
雨がおさまった2時前に、計画から2時間遅れでスタート。天塩までは約290km。宿の夕食を考えると、リミットは遅くても18時。レインウェアを含めた最大防寒でベビーウェットの路面をひた走る。狙い通りしばらく雨は避けられたが、美唄から奈井江あたりで強い雨。それでも新十津川のチェックまでは概ねグロス25km/h。新十津川のチェック処理で体が冷えきってしまう。手前10kmほど補給を怠ったためにエネルギーが欠乏してしまった模様。新十津川のファミマで弁当とカップ麺でエネルギー補給。ここで両手に異常。雨に濡れて冷たくなったパールの冬用グローブに両手の握力が奪われた様で、箸を握る手に力が入らない。体が温まって握力が回復するまで大休止。強い風で雲が湧いて日も差さず、この日、外でのコンビニ休憩は寒かった。計画を遅らせなければ、イートインは使えなかったかもしれず、計画変更が幸いした。留萌までは強い向かい風。この日は西風のはずなのだが、風が抜けるのか、なぜか北からも風が来る。留萌までの軽い丘替えが勾配増し。留萌から先はしばらく追い風でハイペース。このまま天塩まで行ければ良かったが、遠別の先で風が横風に変わり、雲行きも怪しくなって、手塩に入ってから宿までしとしとと雨。苫小牧で断念したホッキカレーを天塩の道の駅で食すプランは断念。16:30にチェックインし、温泉後に、無事、夕食を頂く。そして、食後に再度温泉に入り、出ると、脱衣所に@geki_zaka_maniaさんがいた。ゴールの目と鼻の先の天塩で宿をとるのは自分くらいだと思っていたので少々驚いた。折角なので、明日、一緒に出ることをご提案。

Day11: 5/9 天塩〜宗谷岬
朝風呂と朝食を頂き、計画から1h遅れの10時にスタート。最寄りのセコマで@geki_zaka_maniaと合流して出発。最終日は100km弱で強い西風。海沿いのオロロンラインではなく内陸のR40ルートで北上。オロロンラインは飽きてくるので、R40の方がまだメリハリがあって精神的に走りやすいし、風の影響も小さくて楽なはず。北海道ならではの景色を眺めながらちょいちょい先頭交代しつつ走って豊富のセコマで休憩。セコマの店頭ディスプレイで流れていた松山千春の「大空と大地の中で」バックの牛乳のCMで、北海道一周を思い出す。再び北上。横風は強かったが急ぐ必要もなし。R40からミルクロードに折れると追い風。丘を越えて海沿いに出ると、宗谷岬まで、ブルベで5度目の見知った道。追い風でもう足を使うこともないので、@geki_zaka_maniaさんに先を走ってもらって、私は間を開けて後方をチェック。そして、14:10フィニッシュ。フィニッシュチェックや記念写真の撮影を済ませてから、近くで食事を取り、ホテルの稚内市街地へと戻る。少々遅れていたし風もあったので、白い道やウインドファームの散策はパス。最北端のセコマには立ち寄った。宗谷岬から稚内への帰路は、毎度、戻るのに苦労するのだが、今回は向かい風とは言えまだマシだった。ホテルにチェックイン後に私の泊まるホテルのロビーで@geki_zaka_maniaと合流して、リモートブルベカードのゴール受付を済ませてから近くの居酒屋で打ち上げし、最終日を終了。

■ まとめ

日本縦断も3度目ともなると慣れてしまって新鮮味は薄れるが、これだけの日数を走るのはやはり冒険的で、楽しかった。走り甲斐という意味では、今回は制限時間があってないようなもので、また天気が大きく荒れることもなかったので、あまり緊張感はなかった。ただ、それ故にいくつかの寄り道を楽しめたし、天塩までの10日目は張り合いがあった。日数をもっと減らせばまたは感じ方は変わってくるとは思うが、概ね計画通りに走れたし、私にはこれくらいがちょうど良かった。

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