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BRM924 Fleche

  • Posted by: rp-taki
  • 2011年9月27日 00:31
  • Road

Audax福岡開催のFlecheを完走。苦労したけど、それ以上に面白かった。

Flecheってのはブルベの一種で、3〜5名でチーム組んで走るイベント。
以下がだいたいのルール。
・チーム全員で一緒に走る。
・コースは自分たちで決める。
・最終的には全チーム同じ場所(ナイスプレイス)に集まる。
・24時間で360Km以上走る。
・終わりの2時間(22〜24時間)で25Km以上走る。
・休憩は1回あたり2時間まで(回数は無制限)。
詳しく知りたい方はフレッシュ規定を参照。

私が参加させて頂いたチーム(MuAuanさんと愉快な仲間達)のメンバは以下の5名。
・MuAuanさん
・WATSさん
・ひでさん
・Gakさん
・私

MuAuanさん、WATSさん、Gakさんとは、ブルベや都内での打ち合わせなどでお会いしている。関西のひでさんにお目にかかるのは初めて、と思っていたのだが、去年の徳島1000Km(四国一周)のスタート前にお話させて頂いた方だった。こんな偶然もあるもんだ。

さて、お互い顔を知っていたりお話をさせて頂いていたりということはあるものの、基本的に我々は即席チームなので、お互いのペースをよく知らない。また、私は特にチームライドの練習もしていない。そんなでも、各々がそれなりのブルベ経験があったので、走行中の戸惑いはなかったと思う。しかし、戸惑いはないものの、苦労がないかといえばそれはない訳で。結果は370Km/24h(獲得標高は約3800m)で、規定の走行距離をぎりぎりで達成。時間平均は15.4Km/h。私が単独走行する場合、今回のルートと同程度の獲得標高と風向き(全般的に北よりの向かい風基調)であれば、400Km/22h(18.2Km/h)くらいで走るので、15%程度の劣化。劣化の一番の要因は、やはりチームで走ることの難しさだったと思う。集団で走るのだから、全員のコンディションが良ければ、上手に先頭交代してペースを上げられる(はず)。しかし、メンバのスケジュールや住む場所がバラバラだったりするので、疲労や眠気の度合いが各人ばらばらで、なかなかそううまく行かないのが現実。チームで走る難しさを知った。なお、幸いにも、今回は全員ノートラブル。誰かに一回でもトラブルがあったら、完走できなかったかもしれない。

難しさの一方で、チーム走行ならではの楽しさもある。普段のブルベでも他の参加者と一緒に同じ目的に向かって走ることはあるが、Flecheでの目的共有のレベルは一段と強いものだった。それは、コース作成の段階から数ヶ月の時を経て固められた共通の目的であるからだろう。また、Flecheのコースはチーム独自のものなので、コース上の全ての出来事はメンバだけで共有される記憶となる。感情は人から人へ伝搬/増幅するので、チームライドではその出来事がより印象的な記憶として刻まれる。「チームのメンバが共通の目的に向かって努力し、時間や記憶を共有しながら、最後に目標を達成する。」というこのプロセスは、プロジェクトなんとかに通ずるものがある。Flecheを走りきった喜びは、普段のブルベとはまた違った感動があった。

Flecheはチームで走る難しさと楽しさを同時に味わえる良いイベントだった。来年は千葉でFlecheがあるらしいので、チャンスがあったらまた走りたい。

イベント中の写真はこちら

■Fleche本編(時系列)

9/23 14:30に鹿児島のスタート。スタート直後は、右手に桜島を見ながら北上。鹿児島の市街地は車が多くてペースが上がらず。仙厳園近辺が一番詰まった。


9/23 15:30にPC1到着するはずが、PCに設定していたコンビニが無くなっていたため、付近の雑貨屋でチェック。店のお婆さんにサインしてもらった。お婆さんにもらった飴ちゃん、生姜が効いていた。


鹿児島県道42号、かごしまロマン街道。これまでは平坦だったが、この先の紫尾峠で最初の上り。


紫尾峠から出水に抜けて熊本に入ると夜突入。PC2の到着は9/23 19:00。そこから熊本市までは国道3号メインで北上。夜更けの3号は車が減って走り易かった。夜間ライド中のお楽しみは夜空。星空や下弦の月などが綺麗だった。一方、残念だったのは水俣の先の八代海沿い。入り組んだ海岸道路は、昼間走るとかなり良さそうだったが、今回は真っ暗で何も見えず。アップダウンや闇の中でうっすらと見える海岸の雰囲気は、福岡の玄海町辺りのそれを思い起こさせた。熊本市のPC3の到着は9/24 0:30。コンビニの脇のスペースで30分ほど仮眠した後、東に折れて阿蘇へ。


阿蘇のミルクロードの上りが今回の最難関。この日に導入したフロントスピーカーから、ユーロビートを流してテンション上げて登り切った。因みに、PBPでもスピーカーから音楽流している参加者がいた。ミルクロードを上りきった先の売店で小休憩。この時だいたい9/24 5:30。売店は開店前だが、自販機の温かい飲み物で僅かな暖をとった。売店脇のトイレの入り口が風避けになるので、全員で仮眠。入り口が綺麗で助かった。仮眠後、ちょうど夜明け。


ミルクロードから臨む日の出。


朝日に向かって走る愉快な仲間たち。


やまなみハイウェイに入るとすっかり夜も開けて、気持の良い朝。やまなみハイウェイは景色を楽しみたかったので、夜明けのタイミングはほぼ完璧。


明け方にガスることもなく、やまなみハイウェイの眺めは素晴らしかった。


9/24 8:00に牧ノ戸峠(266.7Km)。時間が早かったので、車が増える前に登り切れた。峠付近の気温は10℃弱でちょっと低め。最近寒さに対する耐性がついたのか、それほど堪えなかった。ここでは、寒さよりも吐き気の方を感じた。熊本からここまでの上りで汗をかいたが、それに対して水分補給が足りず、脱水気味だったのだと思う。峠の売店で大きなおにぎりが売られていたが、見るからに胃腸が拒否。小ぶりの饅頭で栄養補給。このように体調の方は良いとは言えなかったが、これ以降は下り基調で楽だったため、とりあえずゴールまで行けた。しかし下に書くように、そのツケはゴール後に来た。なお、規定距離をクリアするためにはこの先6時間30分で100Km弱。この先は下り基調なので、ここでようやく完走が見えてきた感じ。ただし、眠気とトラブル次第はいつ来るか分からないので、油断は禁物。ここで下りに向けてウインドブレーカーを着用。下りは日陰が寒く、特に指切りグローブゆえに指が冷えた。ただし冷えは飯田高原まで。それ以降は標高が下がり、日が高くなり、下り勾配が緩くなりと、冷える要素が無くなった。


長者原の眺めもよかった。7月に下見に来たときは雲がかっていたが、今回は文句なし。


9/24 9:00 飯田高原交差点のドライブインでチェック。この辺の景色も素敵。


飯田高原でやまなみハイウェイに別れを告げ、玖珠川沿いを北上。下り基調で快適。PBPでは全くなかった川沿いの道路。やはり、川沿いの道路は心地よい。マイナスイオン。


玖珠川がだんだん太くなっていく。


川は更に太く。


更に太く。って、この辺では、玖珠川と大山川が合流して三隈川になっている。この付近の日田に設定したPC5(330Km)に到着したのが9/24 12:00。近辺に同系列のコンビニ(LAWSON)が多くて難儀した。PC5到着時に、スタートから22時間になる12:30までPC5で休憩する計画を協議。それは、Flecheの規定である「24時間で360Km以上走る」および「22〜24時間で25Km以上走る」を満たすため。12:30〜14:30で残りの30Kmを走れば、それらの規定を併せてクリアできる。計画承認の上、30分程休憩。増えてきた交通量によるストレスも和らげたので、ちょうど良かった。


福岡に入る直前にあった夜明ダム。昭和28年に決壊したらしい。


ひまわり畑。PBPで見たかった。


福岡に入って筑後川。筑後川と言えば、合唱曲の「河口」。「フィナーレを〜」と、まさにこのFlecheも、河口には行かなかったが、この先の筑紫野で9/24 14:30にフィナーレを迎えた。福岡に入ってからは、朝倉〜筑前〜筑紫野と、鹿児島市街地以来の交通量の多さに辟易した。それでも、ゴール地点が370Kmちょいだったので、22〜24時間で40Km以上は走れたことになる。欲を言えば、皆で太宰府天満宮を参拝できればよかったが、それは欲張り過ぎかもしれない。太宰府天満宮散策の時間を稼ぐには、やまなみハイウェイの時間を前倒しにしなければならず、それはやまなみハイウェイでの楽しさを削ぐことになる。


今回のFlecheのナイスプレイスは神湊スカイホテル。太宰府のコンビニで24時間を迎えた後に、そのまま宗像市まで自走。途中、急激に体調が悪化して吐き気が強くなったので、その旨申告。福岡空港付近のコンビニで30分ほど休憩させてもらった。そうこうしているうちに日が暮れてきて、ナイスプレイス到着は懇親会開始の18時。懇親会の開始に間に合わず。遅れた原因を作ってしまい、申し訳なく思う。懇親会ではアルコールは控えた。


ホテル到着時にちょうど日の入り。


海岸線。こういう島や岬が入り組んだ海岸線は千葉ではなかなか見られない。

■観光編(Fleche前日 鹿児島市内)
スタート前日の9/22にスタート地点の鹿児島中央駅入り。羽田から鹿児島中央駅まで飛行機とシャトルバスで移動。前日の台風の影響で交通機関は混雑していた。自転車の輸送はオストリッチのOS-500を使った。国内線ならサイズ超過料金なし。国内区間5000円というのを見た記憶があったのだが、調べてみたら、国際線の国内区間はサイズ超過5000円ということらしい。今後も飛行機移動の機会はあると思うので、少なくとも国内線で超過料金がないのは助かる。国際線も自転車無料にしてほしい。せめて、3辺の合計を現在の203cmから250cmまで緩和しれくれれば、OS-500でもシーコンでも納まるのだが。

鹿児島市内は二度目の訪問(前回は2010年01月)なので、今回はあまり観光はせず。いつものブルベ遠征では前日に全力で観光するのだが、今回は無理せず体力温存に務めた。

(1)鹿児島中央駅付近

九州新幹線の終着駅、鹿児島中央駅。前回訪問時は九州新幹線の全線開通前で、入り口がハリボテみたいだったが、綺麗になってた。


これが2010/01の鹿児島中央駅。


九州新幹線は木の趣をもたせた内装が良い味を出している。これは前回の鹿児島訪問の時に撮影。


駅前交差点の若き薩摩の群像。駅から離れた道路に面しているので、人気が少なくちょっと浮いてる。駅前の広場のところに建てた方が風景に馴染んで良かったと思う。


甲突川に架かる橋のすぐ脇にある大久保利通像。鹿児島中央駅のすぐ近く。この他にも、市内には明治維新関連のスポット多数。


こんなんとか。


こんなんとか。いや、こんなのだけという訳ではなく、西郷隆盛像とか維新ふるさと館とか普通のスポットもある。それらは前回見てしまったので、今回のレポートは無し。

(2)仙巌園(磯庭園)

島津光久(19代当主)によって築庭された庭園。鹿児島中央駅前をふらついていたら、たまたま仙巌園行きのバスが出る時間だったので、勢いでバスに乗り込んだ。庭園内は意外と広く、サラっとまわっても30分以上はかかる。隣の尚古集成館と併せて一時間程度。ちなみに、尚古集成館は館内撮影不可だった。


方言でお出迎え。


反射炉跡。反射炉とは良質の鉄を生産するための炉。島津斉彬(28代当主)は、富国強兵の一環として、鉄の鋳造に熱心だったとのこと。いくら熱心とは言え、わざわざ我が家のそばに作らなくても良い気がするが。島津斉彬は名君らしいので、何らかのまともな理由があるのだろう。原発を東北に作る東京電力とは違いますな。


砲台(復元模型)。砲台はロマン。


錦江湾と桜島で借景。ワイヤーと電線が残念。


館。後ろの山に迫力がある。裏山付近は虫が多く、散策道ではブヨがやたらと寄って来た。


「篤姫」撮影スポット。


水力発電用ダム。原発反対。


覆いかぶさるように生い茂った木が良い味だしてる。


眼下の瓦屋根がよい味出してる。


両棒餅(ぢゃんぼもち)。小ぶりの餅で、タレは醤油と砂糖。みたらし団子みたいな感じだが、焼きたての餅が香ばしい。タレで覆われているので、そのままでは焼いた香りはしないが、食べると分かる。

(3)鹿児島駅

鹿児島駅と言うからには鹿児島の中心駅のはずだ。と思って調べてみたら鹿児島駅は小さいらしい。行ってみたら確かに小さかった。鹿児島中央駅が西鹿児島駅だったころから、そちらが中心だったらしい。だったら、こっちを東鹿児島駅に変更すれば良いじゃない。


改札も小さい。

(4)鹿児島グルメ

鹿児島の繁華街の天文館で昼食。前回訪問時は天文館の「こむらさき」でラーメンを食べたが、口に合わなかったので別の店を探すことにした。


くろいわラーメンで遅めの昼食。結局またラーメン。


あっさりめ。特に違和感なく食べられた。ただ、もやしが細くてボソボソ。もやしは乗せないほうが良いんじゃないかな。


夜は、私同様鹿児島中央前日泊のMuAuanさんと合流して飯。というか飲み屋。豚しゃぶ美味だった。お酒は、ビール2杯+焼酎のお湯割り。そういや、前回の訪問時に買った桜島の原酒がまだ飲み終わってない。

(5)灰

鹿児島市内は猫灰だらけ。このところ桜島の火山活動が活発らしい。前回の訪問時に比べて降灰がかなりひどかった。ちなみに、火山活動そのものは前回訪問時の方が活発で、桜島から20Km圏内の降灰量の測定値は今回の約3倍。それでも今回の状況がひどいのは、おそらく風向きのせい。前回は冬だったので、灰は北西の風に乗って、鹿児島と反対側に流れたのだと思う。


市内には灰を捨てる場所がある。ゴミ置き場とは別。回収システムもゴミと灰は別らしい。もしかしたら、ゴミのカテゴリに「灰」というのがあるのではないかと思ったが、ゴミ置き場の案内にそういうカテゴリはなかった。この黄色い袋は「克灰袋」って呼ぶのか。


連休後のゴミ置き場みたいになっている。

■観光編(Fleche翌日 宗像大社)
Fleche後は神湊スカイホテルに泊まって、翌日は最寄りの東郷駅から輪行。東郷駅に行く途中にある宗像大社に参拝してきた。参拝しすぎて、あやうく予定の電車を逃すところだった。仮に指定席をとっておいた新幹線を逃したとしても、博多発の新幹線は多いので、自由席で座れたとは思う。しかしそれだと、「混雑している自由席で落ち着いて寝られない。」とか「帰宅がジムの閉館後になるので風呂に入れない。」とか色々苦労するので、やっぱり乗れて良かった。


宗像大社。宗像大社は、天照大神の三柱の御子神をおまつりしている。ここがメインでおまつりしているのは、三柱の内の市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)。その他の二柱は沖ノ島と大島にある宮がメイン。宗像大社にはその分霊をおまつりする宮がある。詳しくはWEBで。とりあえず三柱をおまつりしたそれぞれの宮で拝んできたが、だれが何を司っているのかまったく分からないので、願掛け内容と担当がミスマッチしてるかもしれない。


本殿。屋根が低い。


境内奥に二の宮と三の宮がある。第二宮と第三宮は、まるで区画整理されたみたいに、綺麗に並べられている。他にも資料館や祭場があったが、時間が無かったのでパス。


第二宮。三柱の内の田心姫神(たごりひめのかみ)の分霊をおまつりしている。


第三宮。三柱の内の湍津姫神(たぎつひめのかみ)の分霊をおまつりしている。

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