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LEL 2017 まとめ

  • Posted by: rp-taki
  • 2017年8月11日 18:16
  • Road

今年最大の目標であるLEL 2017。7/30 9:45:00 スタート、8/4 0:51:47 フィニッシュで、111h06mで完走。

LELは、過去に2回参加したPBPと比べると、上りの最大標高で高いところはあるものの、コース全体の累積標高は少ない。その一方で、「雨が多い」「気温が低くなる」「ところどころで激坂」という話を聞いていた。その辺の話を踏まえ、「雨と寒さとちょっとの坂を凌げば、走ることそのものは比較的楽だろう」と考え、装備などを念入りに積載して臨むことにした。PBPと比べて景色が良いということも聞いていたので、ミラーレスの一眼カメラをフロンドバッグに積載。そして、リアのサドルバッグには防寒と雨用のウェアを念入りに仕込んだ。結果的に、ほぼ、ツーリングのフル装備に匹敵する重量になってしまった。

そんな風に、走る前は軽く考えていた。が、実際に走ってみると、予想以上にきつく、結果として結構な頑張りが要求される、緊張感のあるブルべだった。

■走行記録
公式のトラッキングデータは以下。

このように一応データはあるものの、正式な証跡は、各コントロールのチェックインでのスタンプと到着時刻の記載。トラッキングデータは、取ってないPCがあったり、到着と出発が正確に設定されていなかったりする。また、PCのクローズタイムは、距離による減衰が考慮されておらず、全体の制限時間を距離で分割されている雰囲気。そのため、通常のルールと比べて、前半の貯金が多めに計測される模様。まぁ、もともと途中の制限は重要視されておらず、フィニッシュの時間が間に合えばよいという感じ。

事前に計画したプランと、GPSのログから計測した実績は以下。
(仮眠4回で5ステージの計画)

・1日目 340.5Km・・・実績日時(計画:20.03km/h)[マージン]
7/30 09:45 (09:45) [ 0:00] 0000.0km Start Loughton
7/30 13:46 (14:44) [ 0:58] 0100.1km N1 St Ives (停止30m)
7/30 16:36 (17:46) [ 1:10] 0160.8km N2 Spalding (停止30m)
7/30 20:33 (21:55) [ 1:22] 0243.9km N3 Louth (停止60m)
7/31 02:10 (02:45) [ 0:35] 0340.5km N4 Pocklington (停止4h) PCで仮眠

・2日目 215.0Km・・・実績日時(計画:17.92km/h)[マージン]
7/31 06:10 (05:45) [-0:25] 0340.5km N4 Pocklington
7/31 09:24 (09:28) [ 0:04] 0407.2km N5 Thirsk (停止30m)
7/31 13:17 (13:06) [-0:10] 0474.6km N6 Barnard Castle (停止50m)
7/31 18:47 (17:45) [-1:02] 0557.8km N7 Brampton (停止6h) ホテルで仮眠

・3日目 305.0Km・・・実績日時(計画:17.94km/h)[マージン]
8/01 00:49 (23:45) [-1:04] 0557.8km N7 Brampton
8/01 05:06 (03:54) [-1:12] 0632.4km N8 Moffat (停止45m) PCで仮眠
8/01 10:41 (08:20) [-2:21] 0712.0km N9 Edinburgh (停止40m) PCで仮眠
8/01 14:01 (10:46) [-3:15] 0755.5km CK1 Innerleithen (停止15m)
8/01 17:39 (13:30) [-4:09] 0804.7km CK2 Eskdalemuir (停止15m)
8/01 20:16 (16:45) [-3:31] 0862.8km S1 Brampton (停止7h45m) ホテルとPCで仮眠

・4日目 311.4Km・・・実績日時(計画:15.57km/h)[マージン]
8/02 03:57 (23:45) [-4:18] 0862.8km S1 Brampton
8/02 10:09 (05:04) [-5:05] 0945.8km S2 Barnard Castle (停止40m)
8/02 14:54 (09:14) [-5:40] 1013.1km S3 Thirsk (停止2h) PCで仮眠
8/02 20:32 (13:32) [-7:00] 1080.0km S4 Pocklington (停止1h)
8/02 04:15 (19:45) [-9:00] 1176.6km S5 Louth (停止3h25m) PCで仮眠

・5日目 264.5Km・・・実績日時(計画:11.02km/h)[マージン]
8/03 07:41 (03:45) [-3:56] 1176.6km S5 Louth
8/03 12:22 (11:22) [-1:00] 1260.7km S6 Spalding (停止30m)
8/03 16:14 (16:53) [ 0:39] 1321.4km S7 St Ives (停止1h)
8/03 21:10 (23:23) [ 2:13] 1393.1km S8 Great Easton (停止45m)
8/04 00:51 (03:45) [ 2:54] 1441.1km Finish Loughton

PCでの停止時間の合計は約32h20m。

■アップダウン
LELの最高地点はPBPよりも高いが、累計標高は少なく、全般的に勾配も緩い。また、PBPのように街に入るたびに急勾配を上らされる様なこともない。このように書くと、PBPよりも楽なのではないかという気がするのだが、不思議とPBP以上に苦労した印象がある。今回に限って言えば終始きつい向かい風で、かつ、道路わきに風を遮る木がなくて風をもろに受けるため、勾配以上の負荷がかかったのかもしれない。そして下りも、ゆるい勾配が向かい風で相殺されてしまっていた気がする。また、風の影響のほかに、後述する路面の舗装の質の影響もあったのかもしれない。

■道路事情
エディンバラやケンブリッジなど大きい街の一部の区間を除き、車どおりは少なく、快適に走れた。路面の舗装については、これまた一部の未舗装区間を除き、舗装はきちんとされていた。しかし、全般的に舗装の目が荒くて抵抗が大きく、常に一定のパワーが要求される感じだった。目が細かい日本の舗装路を走る時より、体力の消耗は大きいと思う。

P8010235.JPG

舗装路の目の粗さのイメージ

P8020434.JPG

また、スコットランドの丘を通るルート上には、羊が外に出ないようにするためと思われる目の大きなグレーチングが多数あった。自転車でも、それなりの速度で真っ直ぐ突っ込めば、さほど問題なく抜けられる。

■コントロール事情
・制限時間について
LELの各コントロールの制限時間は、通常のブルべのような距離に応じた時間設定ではなく、おおよそ距離と時間を等分割した感じになっていた。そのため、前半でそれほど頑張る必要はなく、全体を通じてバランスよくペース配分ができる形だった。

・コントロールで使う時間について
参加者が多いPBPではコントロールの待ち時間がタイムに影響したりするが、PBP比で規模が小さいLELではそういうことはなかった。それでも、バイクを駐輪場に止めてチェックインし、それから補給をとトイレとボトルへの給水などをこなすと、短くても30分程はかかった。

・提供される食事について
LELでは参加費用に食事の費用が含まれているため(特別メニューは別料金)、PCごとに支払いをする必要はなかった。

提供されるメニューは主に炭水化物と糖質。芋や豆やパンやライスやパスタなど。また、マフィンやブラウニー等のスイーツも多く提供されていた。果物やシリアルも豊富。一方で、肉や魚が少なめ(ツナは割とあったかな)で、塩気が少なく、時間がたつにつれそれらが恋しくなった。各PCで似たようなメニューではあるが、稀にカレーソースなどを出しているコントロールがあった。また、Pocklingtonのメニューが比較的豊富。そこでは、フィッシュ&チップスが食べられた。

P7310792.JPG

コントロールでの食事

飲み物の提供はあまり充実していなかった。オレンジやカシスジュースを水で薄めたものがサーバーで提供されていた。そのほかにはコーヒーの提供があり。それ以外を望む人は、一応、販売用のコーラや自販機などが用意されているので、それらを買うシステムだった。ただ、あまり選択肢は多くなかった。ちなみにPBPでは、補給はもともと別料金なので、各PCに、販売用のドリングが豊富に用意されていた。

なお、ボトルへの給水は、PC内外に用意されているサーバから給水する形。PCによっては、サーバから出てくる水量が少なくて給水に時間がかかる場合があった。PBPのように、沿道の人から水をもらうような機会はほぼないので、時間がかかってもここで給水しておく必要がある。ただ、気温の低めなLELでは汗をかく量が少ないので、給水システムの貧弱さはあまり問題にはならなかった。

P7300782.JPG

給水サーバ

・仮眠について
仮眠所については、PBPよりもだいぶ恵まれている。PBPでは、多くの参加者が休むルディアックなどではベッド待ちで長蛇の列が出来たりするが、LELではそんなことはなかった(他の参加者から、Bramptonで多少待ちがあったという話は聞いたが)。また、PBPの仮眠所のパイプベッドと薄手の毛布に比べると、LELで用意されていたエアーベッドと毛布は上等だった。PBPのルディアックの仮眠所は寒く、ウェアを着こんで寝る必要があるのだが、LELではそんなことをする必要はなかった。

P7310814.JPG

仮眠所の様子

・ドロップバッグについて
LELでは、公式に2つのドロップバッグが設けられている。往復なので計4回利用できる。私が選択したポイントは、PocklingtonとBrampton。

■景色
「景色が良い」と評判のLEL。良い景色が見られるのは、主にコース北部。スコットランドの丘陵地帯の景観は、PBPにはないものだった。南部・中部については穀倉地帯が多く、PBPと大きくは変わらない印象。そんな中では、Castle Howardの真っ直ぐに伸びる道路やCambridgeの景観には目をひかれた。

■気候
「雨が多い」「寒い」と評判のLEL。今回に限って言えば、寒さと雨はそれほどでもなかったが、「風」がきつかった。

「風」は、期間を通じて日中に、西よりの南風が非常に強く吹いていた。LELのルートは最初こそほぼ北に向かうものの、そこから北西に進路をとる。となると、綺麗な追い風ではなく横風に近くなってしまう。そのためか、2日目以降、風に苦しめられた。そして、3日目に折り返してからは、向かい風基調。夜から朝にかけては、一応、風は納まる傾向だった。

「雨」は、確かに降りやすかった。期間を通じて、朝から午前中は天気が良いが、昼ごろから夜にかけては雨が降りやすく、短い雨が断続的に降った。しかし、長時間にわたって強く降られたのは、4日目の夜の2,3時間のみ。それ以外は、断続的に短く降られただけで、大きなストレスにはならなかった。「寒さ」については、ウォーマーやウインドブレーカーは使ったものの、体の発熱で基本的な対応はできていた。念のために冬用のウェアを積んでいったが、それを使うことなく終わった。

上記を踏まると、気候の面では、今回のLELで比較的走りやすかったのは、朝だけだった。
朝以外は、以下のような感じだった。
・日中は、風が強くてつらい。
・午後は、さらに雨も降りやすくてつらい。
・夜は、風は止むけど、雨が降りやすくてつらい。

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