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LEL 2017 5日目

  • Posted by: rp-taki
  • 2017年12月29日 17:52
  • Road

LEL 最終日となる5日目は、LouthからLoughtonまで、約265km。

■5日目 264.5Km・・・実績日時(計画:11.02km/h)[マージン]
8/03 07:41 (03:45) [-3:56] 1176.6km S5 Louth
8/03 12:22 (11:22) [-1:00] 1260.7km S6 Spalding (停止30m)
8/03 16:14 (16:53) [ 0:39] 1321.4km S7 St Ives (停止1h)
8/03 21:10 (23:23) [ 2:13] 1393.1km S8 Great Easton (停止45m)
8/04 00:51 (03:45) [ 2:54] 1441.1km Finish Loughton

■ S5~S6(Louth~Spalding)
寝る前だったか起きた後だったか、記憶があやふやだが、確かここでも@KT500000さんに会った。Louth手前で降られた雨について話を聞いたところ、同じく降られたそうで、かつ、誤ってその前のPCのドロップバックにレインウェアを戻してしまってびしょ濡れになったとか言っていた。そんな話の後で最終日は朝スタート。出発前に、着ながら仮眠していたレインウェアを脱ぐ。出発の準備をしていると、昨日出会ったフィリピンからの参加者に声をかけられた。彼もここで寝たらしい。

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寝ている間に少し雨が降ったようで、バイクが少し濡れていた。タイミングよく休めてラッキーだった。

最終日も朝から向かい風強風。なかなか思うように進まなかったが、時間は十分にある。最終日までストレスを感じながら走るのももったいないので、焦らずゆっくり行くと決め、心穏やかにのんびり走っていた。そんなところで後ろから来た集団に並ばれ、追い抜きざまに一人のライダーがお尻のあたりに手をあてて、何かのサインを出した。自分の後ろに何かあるのかと思って確認したがそういう訳ではなく、どうやら後ろに付けということらしい。私は普段集団で走ることはないので、そのサインに気付くまでに時間がかかった。

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のんびりマイペースで行くつもりだったのでどうしようかと考えてたところ、先ほどサインを出したライダーに話しかけられた。どこから来たのか聞かれて答え、その後はなかなか言葉が聞き取れずに返答に窮していたところ、日本語で話してきた。彼は英国人、学生の時に日本語を勉強したとのことで、かなり上手な日本語だった。で、この集団は彼のグループがコントロールしている様で、「一緒に行こう!」と誘われてしまった。集団から千切れる気満々だったのだが、そう言われてしまっては仕方がない。頑張って付いていくことにした。例のフィリピンからの参加者も、この集団の中にいた。

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そしてしばらく走っていると、前に桃色ベストの@Yoshida369さんが見えてきて、集団に吸収。横に並んでご挨拶し、しばらくの間並走。思えば、LELの期間中にも並走してコミュニケーションした日本人は@Yoshida369さんだけだった。周りが少し開けて風の影響が強くなったところで、@Yoshida369さんが後退。私は引き続き集団についていった。

それから十字路を折れて、強風を真っ向から受ける形になると、さすがに先頭を走る人の速度が落ちた。それでも、強風のためか、先頭を変わろうとする人は出てこない。LELでは、先頭交代しつつ力を合わせて走る空気はあまりなく、先頭に立った人がずっと引き続ける感じ。これまでも、私が追い越すと後ろにつかれ、そのままずっと張り付かれることが多かったイメージ。そんな感じだったので、ずっと後ろで休んでいても良かったのだが、やっぱり悪いかと思って、前に出ることにした。

しかし、前には出てみたものの、後ろが離れてしまったらしい。まとめ役の英国人が追ってきて「ちょっと速いです!」と日本語で怒られた。彼が「28Km/hはちょっと早い、25Km/h位が良い。」と言うので、ペースを落として走る。そこから再び彼と並走してコミュニケーション。

彼は昨晩、どうやら私と同じホテルに滞在したらしく、私のバイクをガレージで見かけて覚えていた。おそらく、ナンバープレートに日本の国旗がプリントされているので、珍しくて覚えていたのだろう。彼はホテルで朝まで休んだ様で、「朝、あなたのバイクを見なかったが、夜に出発したのですか?」と聞かれたので、その通りと返す。そして、彼が「夜はゆっくり寝て、朝から頑張って走ると良い。」というので、私は「速い人は、それができるだろう。」と返す。すると「あなたも速いでしょう。さっき速く走ってたし。」と返される。私が速いなら、これまでもっと休めてるはずなのだが。

それから彼が「何時にゴールする予定ですか?」と聞いてきたので、私が「明日の朝の4時位」と答えたところ、「嘘でしょ?」と返された。私はゆっくり走って翌朝ゴールの予定なのだが、彼は奥さんから「夜の9時に帰って来い。」と言われているらしい。彼は「このまま一緒に走っていれば今日中にゴールできますよ。」と言った。そして、彼が「そろそろ下がりましょう。」と言い、私もそろそろ疲れてきたので、再び後ろに戻った。

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向かい風に強そう。

それから町に入って渋滞に引っ掛かり、集団は崩壊。再び単独走行に。それからは何度か通り雨にあたった。雨は強風で横に流されて、真上から降ってこない。横道にちょっと入って風上を生垣や茂みで覆うだけで、雨は凌げた。雨宿りのついでにチョコなど補給。そんな幾度かの雨宿り休憩を経て、PCのあるSpaldingに入った。

PCの少し手前の橋を渡った所で、道路脇にお店を見つけ、スナックとコーラを購入。LELのPCではこの類のものがほとんどないので、無性に欲しくなってた。で、お店の前で食べようとすると、LELのTシャツを着ているボランティアの人に捕まった。「このすぐ先がPCだから、そこに案内しよう。」というようなことを言っている雰囲気なのだが、私は別に道に迷った訳でもなく、ただひたすらスナックとコーラを欲しているだけ。なので、「先にこれを食べて、それからPCへ行く。」と伝える。食べている間、ボランティアの人が待っているので、なんだか落ち着かない。すると、@Yoshida369さんが通過していった。そして目的のものを食べ終え、「私はPCへ行く。問題ない、ありがとう。」と伝えて出発。そのまま川沿いに街中を走って、PC着。PCへの入りのルートは往路とは別で、ここまであまりなかった景色だったので、新鮮だった。

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この区間の頑張りで、約4時間の遅れが、一気に1時間遅れまで回復。PCで、先ほど抜かれた@Yoshida369さんとお会いしたので、少しお話しさせて頂いた。再スタート前に建物わきの給水所で水とジュースを給水。往路では、ここでオレンジとカシスの選択肢のうちオレンジを選択したので、今度はカシスをチョイスした。

■ S6~S7(Spalding~St Ives)
PC直後の川沿いのルートは向かい風が強烈。全く進まないが、ゆっくり走ってもゴールには間に合うので、焦りはなかった。

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止まって写真など撮ってみたが、写真ではその様子は伝わらない。

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後ろから来た集団に抜かれても、追うことなくマイペースで。

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マイペースで走っていると、Audax Club Bristolのオレンジ色のジャージを着た4人がリードする集団に抜かれた。先日、@KT500000さんがこのグループの強さについて話してたので、付いて行ってみることにした。

4人中、常に先頭を走っているのは2人。その姿から「我々がこの集団をコントロールする」というオーラが出てた。次のPCまで50Km超、時間にして約2時間、ひたすら付いていった。先頭が2人なので、後ろの車列も自然に2列になる。途中、流れで男女のペアらしき2人を割ってしまう。少々申し訳なく思ったものの、確認する程のコミュニケーション能力はなく、というか、そんな余裕もないので、流れに任せた。

PC手前、車が長い列をなして停車中。どうやら工事渋滞っぽい。先頭の4人が慣れた風に、車の隙間を抜けて車道を横切り、反対車線の歩道に上がる。私もついて行って渡る。一人で走ってたら詰まってただろうなと思う。そのまま住宅地の歩道を抜けて、St IvesのPC着。LELを通じて、この区間が一番の頑張った所だった。前の区間も高負荷だったが、ここはさらに上だった。3日目4日目と続いた疲れがようやく抜けてきたところだったので、なんとか付いていけた。昨日までだったら付いていけなかったと思う。

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余裕がなさすぎて、途中で撮影できた写真はこの廃屋一枚だけ。

しかしここの頑張りで、2日目400km地点のThirsk以来、ようやく計画に対するペースが30分のプラスに転じた。4日目終了時点で-9:00だったので、100Kmで9.5時間取り戻したことになる。今にして思えば、最終日にゆとりもたせすぎだったかもしれない。

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このPCで、再び@KT500000さんと出会う。前の区間でBristolのグループについて行ったと話したら、彼らのうち一人は固定ギアであることを知らされた。写真を確認してみたら、確かにそうだった。その人が、ときおり力いっぱいダンシングしてたことを思い出し、納得した。

そろそろ完走が見えてきたので、@KT500000さんにフィニッシュ後のことを聞いてみたところ、今夜は宿をおさえているとのこと。私は翌朝フィニッシュするつもりだったので、この日の宿は取ってなかった。このままゴールに到着すると、翌朝までかなり時間が開いてしまう。@KT500000さんがおさえている宿を聞いて調べてみたが、空きはなし。とりあえず、この先のペースを見て、早く着いてしまうようなら宿を手配をしようと決める。翌日は、@KT500000さんはロンドン市内回るとのことだったので、完走したら夜にでもロンドンの街でお祝いしましょうとご提案。早くも完走した気分だった。そんなこんなで小一時間ほど休憩して、出発。

■ S7~S8(St Ives~Great Easton)

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PCを出てすぐの街には、開いているお店がたくさんあった。PBPと比べてLELでは、道中で手ごろなお店にあたる頻度が少なく、寄り道のもの足りなさを感じていた。ここで幸いとばかりに寄れそうなお店を探した。とは言え、先ほどのPCで補給もして休憩も長めにとったので、ここは軽くパン屋で買い物するだけにしておいた。

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ケンブリッジへ向かう途中、Fen Drayton Lakesの中の廃線跡みたいな道路の上を、バスが往復してた。一般車が通れないようになっているので、おそらくはバス専用路線。それがしばらく続いていて、自転車はそれと並走する歩道を走る。ようやくできた貯金を増やすべく、ここでも少し踏んで頑張る。それが終わって、ケンブリッジの手前でお店を見つけ、またコーラとスナックを買って休憩した。

この先は、往路での印象から、のこりゴールまで見どころ少なく走りきるのみと考えていた。が、復路でのみ通る、このケンブリッジ大学を抜けるルートは頭になく、とても良かった。

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ふいに訪れたビュースポットに、ついつい時間を忘れて見て回った。

ケンブリッジ大学から先、郊外に抜けるまでの間は少々道路事情が悪く、渋滞していて少々走りにくかった。

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郊外に抜けてそろそろ20時。少し薄暗くなってきたところで、左手にお城。後続から来た参加者も次々に停車して、写真撮影の連鎖が発生。

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それから迎えた、最後の夕日は雲の中。わずかな隙間から、夕日が覗いてた。ここは畑の中を通る細い丘への上りだったが、こんなところに参加者の応援をしている人がいた。

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とっぷりと日が暮れる前に、最後の風景を撮影。LELのルート沿いには、かわいらしい家が多かった。

そして日が暮れて、最後のPCに到着。ここで21時過ぎで、残りは50Km。このままゴーすると、0時を少し回る位。もともとの計画では3:45フィニッシュ。最後にゆっくり余韻を楽しんで走るつもりだった。が、夜は景色を楽しめないし、ここ数日は夜に天気が崩れる傾向にあったので、速やかにフィニッシュするプランに変更。フィニッシュ後の宿を手配しようとしたが、ThreeのSIMでこのPCは電波状況が悪く、宿の手配に苦労した。何とか、フィニッシュ地点から近く、翌日の移動を考えて駅から近く、フロント対応が24時間可能なホテルを見つけて手配し、フィニッシュに向けて出発。

■ S8~Finish(Great Easton~Loughton)

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最終日の夜は、幸い雨は降らなかった。夜空の模様は、変わるがわる変化して、大きく星空が広がったかと思うと、すぐ後には、一面薄雲に覆われたりする。夜空が雲に覆われて暗くなると、雨が降るのではないかと不安になった。月は、概ね、斑状の薄雲に覆われることが多く、一瞬顔をのぞかせたと思うとすぐに隠れてしまい、綺麗に撮影ができず。

ゴールまで残りわずか。気分と体調はとても良く、気持ちの良いナイトライド。街に出るまで穀倉地帯のゆるいアップダウンで、幾つかのグループをパス。丘から下りる際、遠くに見える空港かハイウェイかの十字の灯りに目をひかれた。開けて見える場所があったら止まって写真を撮ろうかと思ったのがだが、良い場所が見つからないまま、丘から下りきってしまった。

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街に入って久々の信号。行き先を示す矢印に、もうすぐフィニッシュの予感。

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フィニッシュ直前。街灯に照らされて明るいハイウェイ沿いのルートに出た。フィニッシュが迫って感傷的になった。

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感傷的ついでに、ハイウェイのうねりを撮影。最後の最後で油断して、荷物満載で重くなったバイクを支えきれず、横倒しに倒れてしまった。バイクが無事で良かった。

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帰ってきたLoughtonの街は静寂の中。さすがに夜中なので、ギャラリーは誰一人いなかった。2回参加したPBPは2度とも昼間フィニッシュで、ギャラリーの声援に迎えられたものだがが、PBPでも夜中にフィニッシュする人はこういう感じなのかな? LELの場合は、昼間にフィニッシュしてもこういう感じであるような気もする。沿道には、多数の車が駐車していた。もしかすると、その中には参加者の車もあるのではないかと思った。

ゴールまで、静まり返った住宅地の道を抜けて、フィニッシュ。

■フィニッシュ、そして宿へ

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ゴール地点のコントロールで受付。時間は111h06m。メダルをもらって中へ。

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最後に頂くゴール後の食事は、やはり豆と芋と炭水化物。まだフィニッシュした人が少ないのか、辺りにはあまり人がおらず、静かだった。

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持ち主の帰りを待つ山積みのドロップバッグ。食事後に私の分を受け取って2個減らした。それから、ドロップバッグの中に入れておいた折り畳みのボストンバッグ取り出し、広げて2つのドロップバッグを詰め込んだ。

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ホテルに向かうべく、ゴール地点を後にした。

手配したGilwell Parkの宿までは、結構距離があった。しかも、急遽手配したために、ルートを事前に用意していなかった。そこで、ルートを調べながら進んだのだが、GPS上で見た道が未舗装の歩道だったりして迷ってしまい、余計な時間がかかった。また、この辺りは丘が多くて、ドロップバッグ2個を積んだボストンバッグを背負いながら走るのは結構苦労した。

ようやく宿に着いたのは、おおよそ3時。ホテルの扉がしまっていたので、横にあったインターホンで呼び出し、何とか中へ。そこからのチェックインでもまた苦労した。予約したWEBサイトの登録氏名とパスポートの表記が大文字小文字で異なっていて、このまま受け付けられないとのこと。WEBサイトの表記を修正し、何とかチェックイン。幸い、バイクはそのまま部屋に持ち込めた。

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手持ちの補給食を摂取してシャワーを浴びて体を洗うと4時前。休める時間が期待したほど多くない。出しっぱなしの荷物の片づけは、明日の朝にやることにした。朝食とチェックアウトの準備を考えて、7時半に目覚ましをセット。時間的に十分とは言えないが、翌日を気にすることなく休めるのは良い。

LELの長旅がようやく終わり、心安らかに就寝。

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