- 2014年5月11日 00:00
- Road
2014年のGW、Audax埼玉によって主催される一大イベント、日本縦断2700Kmブルベ。
2012年のGWには、同主催者によって東北1700という東北地方走破のイベントが開催されたが、今回はそこからさらに1000Km延長し、「日本縦断」という1つのテーマが実現された。
コースは以下(Audax埼玉の画像を拝借)
日本海ルートを北上する、全6回のステージブルベ。
今回このイベントに参加し、その6ステージを全て完走。日本縦断を達成した。
各ステージの完走時間と、ざっくりとした走行結果は以下。
・BRM426 アタック九州 400Km 25時間24分 ・・・追い風で楽々。1000Kmに向けた体力温存成功。
・BRM428 アタック山陰北陸 1000Km 72時間09分 ・・・日本縦断2700唯一の壁。不安定な天気と向かい風で、600Kmまで我慢の走行。
・BRM502 アタック越後 200Km 11時間46分 ・・・追い風で楽々。のんびり走って回復走。
・BRM503 アタック羽越 300Km 13時間18分 ・・・追い風で楽々。さくっとフィニッシュして早々に休む。
・BRM504 アタック青森 200Km 9時間52分 ・・・追い風で楽々。さくっとフィニッシュして函館に移動。
・BRM505 アタック宗谷岬 600Km 35時間12分 ・・・追い風で楽々。札幌/留萌間のアップダウンと夜間雨天走行が最後の試練。
で、トータルタイムは167時間41分。ルートの多くをこれまでのブルベやツーリングで走ったことがあったため、ペース配分の組み立てはし易かった。
■準備
(1)積載量低減
日本縦断2700は全般的にフラットなコースではあるものの、第二ステージである1000Km序盤のアップダウンが厳しく、そこをクリアできるかどうかが完走の鍵になると考えた。そこで以下のように積載量の低減を行った。
・普段の遠征ブルベで積載する「ミラーレス一眼」と「着替え用ウェア1セット」を荷物から除外
・リアのバッグをキャラダイスのネルソンからオルトリーブのサドルバッグLに変更
・ボトルを1つに抑えた
これでいつもより3,4Kgは減っているはず。その結果、要所である1000Km序盤のアップダウンを、以前走った時に比べてだいぶ楽にクリアできた。
(2)ホテル手配とドロップバッグ物量作戦
ステージ間の宿に加え、600Kmや1000Kmの仮眠用ホテルも手配。もちろん、部屋への自転車持ち込みの可否も予め確認。その他、日帰り温泉施設を織り交ぜつつ走行。結果的に、日本縦断中の屋外仮眠は数分程度。1000Km終盤の氷見の海沿い広場で、日の出を待ちながらベンチに座ってウトウトしただけで済んだ。
また、2012年の東北1700に参加した時、フィニッシュ後のホテルでの洗濯が休息時間を圧迫した。そこで今回は、フィニッシュ後の洗濯をスキップしてタイムロスを抑えるべく、予めすべてのホテルに着替え用のウェアをドロップバックとして送っておいた。しかし今回も結局、フィニッシュ後に全て洗濯したので、この作戦は効果がなかった。
(3)雨対策
11日間走って雨にふられないことはまず無いだろうと考え、以下の様な雨対策を行った。
・バイクの前後に泥除けを装着
・フロントバック/リアバック/ウエストバッグの全てをオルトリーブ製品で固めた
・ゴアの上下レインウェアを携帯
・シューズカバーと防水ソックスを携帯
今回特別に対策したのは防水ソックス。東北1700の時に足の裏がふやけるトラブルを経験していたので、足が濡れることについて対策した。1000Kmで発生した雨天走行では、シューズカバーと防水ソックスを使い、ホテル仮眠時にはソックスを交換・乾燥した。結果として、足裏のふやけはおきなかった。
■実走
今回の日本縦断2700の完走の壁は、終わってみると、ただ1つの要素だけだったと思う。それは第二ステージの1000Kmに重なった停滞低気圧。低気圧の影響で1000Km序盤はスタートから雨が降り続き、その上、南東からの強烈な向かい風によって行く手を阻まれた。1000Km序盤はアップダウンが多く、ただでさえタイムロスがあるのに、平地区間でも向かい風でペースが上がらず、まったくタイムを稼げなかった。二日目以降も強い向かい風は続き、雨は日中が上がるものの、日暮れ頃に降り始めて夜間に強く降り続くというパターンが続いた。1000KmでDNFになった参加者の多くは、初日にあまり休めずに二日目に入り、二日目夜のPC5(569.5km)でDNFになったらしい。600Kmを越えた美浜のPC以降はタイム制限が緩和されると共に、進行方向が北寄りに変わって追い風基調になり、一気に楽になった。
この第二ステージのスタートから600Kmまでを除けば、殆どの区間が強い追い風で難なく走れた。気温的にも、南から北まで好天雨天時において、DNFのおそれがあるほど高すぎたり低すぎたりすることはなかった。
総合的に見て、辛かったのは以下。
・BRM426 アタック九州 400Kmの終盤の向かい風区間。
・BRM428 アタック山陰北陸 1000Kmの敦賀までの600Km。
・BRM504 アタック青森 200Km序盤の向かい風区間。
距離的にみると、2700Kmの1/4が辛く、残りの3/4は割と楽だった。
■フィニッシュ後
各ステージ後のフィニッシュ後はほぼ以下のパターン。
・風呂と洗濯
・反省会
・就寝
まずは風呂と洗濯。日本縦断2700では、東北1700の時のように洗濯によって休息時間が圧迫されることはなかった。というのも、1Dayステージである200,300は、スタート時刻の早さと追い風が重なって、比較的早い時刻にホテルにチェックインでき、他の宿泊客とのランドリー争奪戦にほぼ勝利することができたためだ。
そしてその後、反省会と称した打ち上げに参加。全6ステージの打ち上げが6回開催され、ノリと勢いで毎晩参加。まぁ、いずれにしても食事は取る必要があるし、次のステージの情報交換も兼ねているため、積極的に参加した。お酒を飲まなければなんの問題もなかったが、6回の打ち上げ中、ソフトドリンクで我慢したのは1000の後の1回のみ。反省会で飲み過ぎた翌日のステージ序盤は、トイレ休憩が多発した。ものの10数Kmでトイレに行きたくなってペースが鈍るので、反省会での反省として、アルコール摂取量を徐々に抑えるようになった。
各ステージ間、反省会などは睡眠時間が6時間程度とれるように締められてはいたが、ホテルに戻ってから翌日の準備をしたりして、なんだかんだで睡眠時間は5時間弱。イベント後半の起床後は、二度寝したい衝動と戦う羽目になった。当初の予定では、フィニッシュ後は食事をした後にすぐ寝て回復を図るつもりだったのだが、自らの行為によって目論見は外れた。
■体調
特筆すべきトラブルはなし。以下が発生した程度。
・第一ステージスタート直後におなかをこわした
・左手の小指の痺れ
・両腕のコリ
全て軽微なもので、走行中のストレスにはならなかった。
他、ロングライドでよくある以下の様な体調トラブルはなかった。
・筋肉痛
全般的に余力を持って走れたので、ひどい筋肉痛などに襲われることもなく、全区間を通して脚を回して走り切れた。
・尻まわりのトラブル
踏めていたこともあって尻の痛みは殆ど発生せず、また、股ずれもほぼなし。
・熱中症
気温に合わせてペースを調整したので、無し。
・雨天走行による足の裏のふやけ
1000Kmで長時間の雨天走行したが、雨対策を十分に行った結果、無し。
■バイクトラブル
パンク等も含めて、ノートラブル。リアのシフトワイヤーがちょっと伸びたかなと感じる程度。
■まとめ
今回の日本縦断2700は、その距離や日数にも関わらず、特に問題なく完走することができた。走る前に考えていた懸念は2つで、「400Kmの直後に1000Kmが走れるか」「1000Kmの直後に継続して走り続けることができるか」だった。これらはこれまで未経験だったことであり、このイベントでこれらクリアできたことで、大いに自信がついた。コースや天候による難易度にも左右されるが、そこそこの難易度であれば、どれだけ日数や距離が伸びても、走り続けることができるのではないかと感じた。
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