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Bike Across Japan その後

  • Posted by: rp-taki
  • 2016年5月27日 02:35
  • Road

最北端からの折り返し、BAJの終演後に向かい風の修錬。



■フィニッシュ後に稚内まで
ブルベカード受領後、後泊のホテルを手配している稚内に向けて折り返し。2年前の縦断では、岬の食堂で食事してから折り返したのだが、今回は戻りが遅れると雨が降り出してきそうだったので、そのままリターン。

フィニッシュ前に強烈な追い風を受けていたので予想はしていたのだが、宗谷岬からの折り返しは強烈な向かい風。2年前の折り返しもきつい向かい風だったが、今回のはそれを越える強さ。しかも、風向きが安定しておらず、突然、そして頻繁に、横から強烈な突風に煽られる。向かい風だけなら力をいれて踏めばなんとか進めるし、なんとか我慢もできるのだが、横風が非常に危険で、とても走れない状態。横風に遭うたびに止まって、多少なりとも風が納まった隙に少し進むのを何度も繰り返す。フィニッシュ前に反対車線で見た、折り返してくるライダーの奇妙な振る舞いを、ここにきて理解した。

風に苦んでいると、反対車線を@87ngiさんと@takuya_aさんのAJ埼玉のコンビが「お疲れ様でーす」と、気持ちよさそうに通り過ぎていく。2年前は、ここでお互いの健闘を讃えあう余裕があったのだが、今回は無理だった。私が完走者に見た苦しげな表情を、きっとこの時私もしていたと思う。すれ違った彼らは今夜、宗谷岬の民宿に泊まるらしいので、折り返してこの苦しみを知ることは無い。ネタとしては最高なのに、実にもったいない。私も宗谷岬に泊まればよかったと後悔した。BAJを完走できるかどうかわからないので、キャンセルした場合の宿側の損害が少ないであろう、稚内のビジホを選んで失敗だったか。

風があまりにも強い時はバイクから降りて歩き、弱まったら乗って、少しでも先に進む努力をする。横風で転倒してしまう万が一の場合を考慮し、車道ではなく歩道をすすむ。歩道は車道より高いのでより風の影響を受けて進みづらいのではないかと、高々10cmの違いが気になるほど、精神的に追い込まれていた。

そして、一向に進まないことに疲れてきて、また、風を受けて体も冷えた。道路脇にドア付きバス停を見つけ、幸いとばかりに、いったん退避。
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風がきつくてバス停に退避

もしかしたらバスに乗せてくれたりしないだろうかなどと思い、バスの時間を見てみたが、来なそう。また、風がやむ気配は一向に無し。そして、これから程なくして雨が降り出すはずなので、ここでいつまでもゆっくりしている訳にはいかない。10分ほど悩み、それから意を決して再出発。

この先、緩くカーブしながら、進行方向が南から西に変化する。2年前の折り返しでは、そこで向かい風から横風に変わって走れるようになったので、今回も我慢はその辺までと考えていた。しかし今回は、進行歩行が変化しても一向に楽になる気配が無い。どうやら、風向きが南西から吹いているらしく、進行方向が西に変わっても相変わらずの向かい風だった。稚内空港を越えて市街地に入ると、とうとう雨が降り出す。この風さえなければすでにホテルに着いているはずなので、腹立たしく思う。稚内の中心部の1,2km手前で進路が北向きに変化し、ようやくまともに走れるようになったところで、後泊するANAクラウンプラザ稚内はもう目の前。宗谷岬からの35kmを2h40mかけて、ようやくホテルに到着。
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雨に打たれながらも ようやくホテルにチェックイン

チェックイン後にシャワーを浴びてさっぱり。先ほどまで降っていた雨も止んだので、稚内の街へ出かける。まずは、稚内の市役所の警備窓口に赴き、最北端の四極踏破証明書を取得。スタート前にもらった最南端の証明書に続き2枚目。この先、8月に道東にツーリングに行く予定だったので、今年中の四極踏破を視野に入れる。その後は夕食を食べに、小樽で敗北した「なると」へ。若鳥定食と追加で唐揚げを注文したら、予想以上に多くて食べるのに苦労した。
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小樽での借りを稚内で返す

そして、ホテルに戻って帰る準備。最南端から最北端まで輸送されたOS-500に、最南端から最北端まで走ったバイクを梱包。ホテルに戻る前に買っておいたデオドラントシートで簡易的に拭いて綺麗にし、緩衝材で覆ってバッグに納める。夕食時にビールを飲んでいたので、ふわふわしながらの作業。早いところ寝てしまいたかったが、今夜中にある程度済ませておかないと、明日の朝が面倒なのでなんとか済ませる。大方の片づけを済ませ、あとは明日朝に片づけることにして、就寝。

■最終日
そして最終日。朝食と最後の片づけを済ませた後、稚内空港へのバスの時間までのしばしの間、稚内を散策。駅前の喫茶店でレンタル自転車を借りて、2年前に訪れ忘れたノシャップ岬へ。ここ数日、朝方は天気が良くなかったが、この日は朝から快晴。昨日の様な強風も無くて気持ち良かった。が、借りた自転車のタイヤの空気がほとんど入って無くて、ベロベロと変な音を立てながら港沿いを、パンクでもしたら面倒だなと恐々走る。

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最終日の稚内は快晴

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利尻もくっきり ノシャップ岬

ノシャップ岬から折り返すと、ロードに乗った@gjtrioさんらしき人が、岬に向けて走っていくのを見かけた。私は昨夜のうちに自分のバイクを片づけてしまっていたのだが、片づけが早い人は羨ましい。稚内の駅まで戻り、最後は駅周辺のぶらぶら。

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稚内駅北の防波堤ドーム

もう暫くはここまで来ることは無いだろうなと思い、稚内駅で入場券を買ってホームを見学。いつの日かここから輪行してみたいな、なんて思いながらスマホで写真を撮っていたら、うっかりスマホを落としてガラス面に派手にヒビが入ってしまった。BAJの最後の最後で手痛いトラブル。そのショックを、BAJの余韻でなんとか覆い隠す。

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スマホ落としてヒビ割れ事件の稚内駅ホーム

空港へのバスの時間にあわせて自転車を返却してホテルに戻り、チェックアウトしてホテルのロビーに行くと、同じホテルに宿泊していた@Azuazumaさんが本を読んでた。読書家だなー。そして、バスに乗って稚内空港へ。

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稚内空港

空港に着くと、先ほど稚内で見かけた@gjtrioさんが、入口脇でバイクを片付けていた。空港に入ってバイクを預けた後、しばらく時間があるので何をしようか考える。空港からの徒歩圏内にメグマ沼湿原があるらしいので、そこまで行ってみようかとも思ったが、そこそこ距離があったので止めた。結局、空港内の売店などをぶらつく。そして、2年前にも買った「男山 最北航路」をまた買ってしまう。それから空港内のレストランで、搭乗前の最後の食事。@shimu51さんがいたのでご一緒する。ここでがっつり食べたら笑われた。食事しているとレストランにBAJの完走者が集まってくる。ほとんどの人が同じ便で帰るので、当然と言えば当然の成り行き。そこで色んな話が出たところで、主だったものはゴール後の折り返しでの向かい風や交通事故やバイク盗難事件など。不思議と、道中の苦労や完走の喜びを語りあう様な会話はあまりなかった印象。今回は道中に大きな壁が無かったためか。

そして出発の時刻となり、13:15発のANA572便にて、最北端の稚内より東京に帰還。リムジンバスの社内で聞いたゴダイゴの懐かしいニオイに覚めない夢を願いつつも、程なくして最寄り駅についてしまい、完。

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