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SR600KantoNord

  • Posted by: rp-taki
  • 2016年10月11日 20:45
  • Road

前回のSR600NihonAlpsからまだ3ヶ月、最後3度目のSR600は北関東。

もともと上りが苦手なので、最初のFujiの次に2個目のNihonAlpsを走ったのは、2度目のR10000のためで、その間隔は約3年。そこからたった3ヶ月でのKantoNordへのエントリは、個人的に異例。異例の動機は、脚ができている今年中に走ってSR600をコンプしておこうというもの。それがなければ、日程がかぶっている埼玉1000にエントリしてたかと思う。

事前の天気予報では、初日に雨が降るもののそれ以降は回復するという。それを踏まえ、「最初の雨を耐えて、あとは寒さにさえ気をつければ問題ないだろう。」と予想して臨んだ。が、結果的に、その予想は大きく裏切られた。

■前半316Km・・・実績日時(計画:15.04km/h)[マージン]
10/09 03:00 (03:00) [ 0:00] 000.0km PC01 宇都宮森林公園
10/09 04:47 (05:18) [ 0:31] 034.7km PC02 滝ヶ原峠
10/09 07:34 (07:35) [ 0:01] 069.1km PC03 金精峠
10/09 08:28 (09:15) [ 0:47] 094.0km PC04 尾瀬大橋
10/09 08:37 (09:16) [ 0:39] 094.5km デイリーヤマザキ 尾瀬大橋店
10/09 10:53 (10:40) [-0:13] 094.0km PC05 坤六峠
10/09 12:51 (13:12) [ 0:21] 153.6km ファミリーマート みなかみ湯原店
10/09 13:19 (13:12) [-0:07] 153.6km PC06 水上 歴史民俗資料館
10/09 15:15 (15:04) [-0:11] 181.6km PC07 三国トンネル
10/09 16:49 (16:46) [-0:03] 207.3km PC08 セブンイレブン越後湯沢西口店
10/09 18:30 (18:34) [ 0:04] 234.2km セブンイレブン 津南町十二ノ木店
10/09 21:07 (21:00) [-0:07] 270.8km PC09 道の駅やすづか
10/09 22:42 (22:58) [ 0:16] 300.6km PC10 直江津港西埠頭
10/09 23:34 (23:59) [ 0:25] 316.0km ローソン 妙高柳井田店
10/09 23:58 (00:00) [ 0:02] 316.0km ベストイン新井
実績ペースはおおよそ15.07km/h

・スタート前
日曜深夜の3時スタートなので、土曜日は宇都宮のホテルでスタートまで寝る作戦。16時前に駅近くの宇都宮ステーションホテルにチェックイン。その後、JR宇都宮駅前に赴き食料を買い込むとともに、コインロッカーをチェック。ここにはウェアを温度別に2パターンもって来ていて、スタート前に気温予報をみて最終決定する予定。そして、あまったウェアをJR宇都宮駅のコインロッカーに預けようと考えていた。が、駅周辺のコインロッカーは深夜は使えなそうな雰囲気。そこで、予定を変更して、ゴール後までホテルで預かってもらうことにした。

ホテルの部屋で夕食を食べた後、翌日のウェアの組み合わせを決める。フロントの営業が1時で終了してしまうので、その前に預ける必要があった。そこで、この段階で決めて、余ったウェアをバックパックに詰めてフロントに預けるために降りて行くと、運悪くバイクツーリングの大集団がチェックインしているところ。こちらは1分でも早く戻って寝たいのだが、致し方なく、預けるまでにだいぶ待たされる。そして、18時くらいにベッドイン。0:30まで寝るつもりだったが、浅い眠りを繰り返して、22時くらいに目が覚めてしまう。その後は2時間寝られないまま、起床予定時刻になってしまう。

不完全燃焼感はあるものの起床して出発の準備。スタート前の食事は、普段のブルベでのそれに比べて炭水化物少な目。炭水化物は稲荷3つ程度。このところ糖質制限していたので、糖質少な目でも走れるはず? 1:45にスタート地点までの移動を開始。スタート地点まではおおよそ13Kmはゆっくり走って45分程度。森林公園入り口のセブンで最後の補給。森林公園までの道路は真っ暗。スタート20分前に森林公園駐車場に到着。深夜の駐車場は、当然ながら、無人。SR600の孤独の戦いはすでに始まっている。バイクの最終チェックやトイレを済ませたりしているとすぐにスタート時間。証明写真を撮影してinstaにアップし、主催者指定のメールアドレスに出走メールを送信して、スタート。

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10/09 03:00 PC01 宇都宮森林公園スタート

・PC01-PC02

スタート直後は30km程度、ゆるく上り。深夜のスタートなので車の往来はほとんどなく、気持ちよく走る。ただ、湿度が高く。あたりに薄霧が出ていて、序盤の雨は避けられないかなと感じた。最初の滝ヶ原峠上りはきつい上り。印象的には、SR600NAの位山峠と同程度。いきなり脚を削られてPC着。

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10/09 04:47 PC02 滝ヶ原峠

・PC02-PC03

清滝まで下ると、街灯の明かりで視野が開ける。計画の一つに、滝ヶ原峠でお腹が空くようならルートをそれてバイパス沿いのファミマで休憩、という構想もあった。さすがにスタートしたばかりなので、まだまだ走れそう。そこで、スルーしてそのままいろは坂へ。先の滝ヶ原峠よりは緩い上りをのんびり上っていると、夜明け。空は一面曇りで青空は見えない。それどころか、明智平の手前で雨が降り出す。事前の希望的観測では片品までは降らない予定だったので、かなり前倒しの雨。しかたなくレインウェアを羽織る。そこから先に進んで中禅寺湖でも雨。湖畔の売店の自販機で水分補給。休むのに良さ気な場所もないので先に進むが、戦場ヶ原、奥日光もずっと本振りで、冷たい北風も強くて非常に冷える。金精峠までの上りは長く感じた。

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10/09 07:34 PC03 金精峠

・PC03-PC04

雨を避けるために金精峠のトンネル入口にバイクを停めて、補給食を食べる。ただ、トンネルを抜ける北風が強く吹き付け、より一層寒い。ここでずっと止まっていると体が冷え切ってしまいそうだったので、急いで再出発。トンネルを抜けて群馬に入っても、やっぱり雨が止んでいるということもなく、慎重に下り。標高がさがると、多少は寒さが納まる。それでもPC着時点、体の震えはあって、通過証明の写真撮影中に両腿がつりそうになる。この、寒さでの体の異常は初めての経験だった。

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10/09 08:28 PC04 尾瀬大橋

・PC04-PC05

片品のデイリーで休憩。スープで暖をとるとともに、先ほどの脚つりに危機を感じて、とりあえず塩サプリ摂取。しばし休憩していると雨もだいぶ納まって、雨雲もまばらになって来た感じ。事前の予報では天気は回復傾向と言うことだったので、ここから先は無難に走れるだろうと、ホッと胸を撫で下ろした(この時は)。

片品から戸倉温泉を抜けると雨が止み、お天気好転を確信。この先は坤六峠まで上りなので、蒸れないように、戸倉温泉のバスターミナル脇でレインウェアを脱ぐ。その先、上りの景色はあまり覚えていない。鳩待峠との分岐からルートが南に折れても、そこからピークへまだしばらく上りが続いてゲンナリしたのは覚えている。また、上りの途中に工事による砂利道区間があり、慎重を期してバイクから下りてパス。

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上り途中の工事区間

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10/09 10:53 PC05 坤六峠

・PC05-PC06

坤六峠でウインドブレーカーを羽織って下り始めると再び雨。お天気回復を確信していたので、そのままウインドブレーカーのみで押し通したが、結構降られて体が冷える。体を温めようと、下りが緩んだ区間で踏み込むものの、速度がのって風で体が冷えるジレンマ。ここでもまた、標高が下がるとともに雨がほぼ収まり、寒さも緩む。バイクツーリストの集団に前を塞がれつつも、このまま次のPCまで順調に行けるかと思っていたところで、後輪からエアの抜けるいやな音が聞こえて、急停車。調べてみると、半分くらい空気が抜けている感じ。道路わきの広場にてパンク修理。チューブを交換するとともに、タイヤに刺さった異物を除去。雨がほぼ収まっていたのが不幸中の幸いだった。再スタートして水上の街中まで降りてくると、路面はドライ。ここで再びお天気好転を確信。

水上ではPCを見つけられずに通過してしまい、PCそばのファミマでの休憩を先行。イートインがあったので、店内でお弁当を食べ、しばしの暖をとった後で改めてPC06に到着。

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10/09 13:19 PC06 水上 歴史民俗資料館

・PC06-PC07

越後湯沢までは軽めの上りが2回。どちらも300から400mの上りで終わるし、2つ目のPC07三国トンネルまでの上りはそれほどきつくない印象。雨も止んでいたので、ここまで思うように稼げなかった貯金を増やしたい。PCに向けてR17を上っていると徐々に冷えてくる。とはいえ上りでウインドブレーカーを羽織るのも悩ましかったので、ピークのPCまで行ってからにしようと走り続けていると、900mくらいで小雨が降り出してテンションダウン。結局、ピーク前にウインドブレーカーを羽織る。

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10/09 15:15 PC07 三国トンネル

・PC07-PC08

三国トンネルを抜けて新潟に入ると、それなりに雨が降っている。先ほどの群馬側の天候を鑑み、標高が下がればすぐ止むだろうと考え、ウインドブレーカーのまま突っ込んだが、一向に納まる様子が無い。その上、苗場のあたりでの気温表示は10度だったかで我慢の限界に至り、貝掛温泉の屋根付きバス停に退避して、ウインドブレーカーの上からレインウェアを着る(上下)。さらに、ソックスも濡れてしまったので、ゴアの防水ソックスで断熱することに。着替え中に路線バスが来てしまい、運転手に乗客と間違われてしまった。

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バス停に緊急退避

PCまではまだ少し下り。レインウェアの効果か標高が下がったからか、寒さはだいぶ改善。ただ、雨は越後湯沢の街中に入っても相変わらずで、止まぬ雨の中PCのコンビニに到着。越後湯沢のコンビニで補給しつつ、目の前の山の様子を見てみると、少し上の方は厚い霧に覆われていて、この先が不安になる。7月に走ったSR600NAの下呂で見た光景に似ていて、その時は下呂の先の位山峠でやっぱり雨に降られた。不安ではあるが、この先は上っても標高600mなのでそれほど冷えることもないだろうと予想してスタート。

・PC08-PC09

少し走ったら雨が納まる。今にして振り返ってみると、初日の雨が納まったのは越後湯沢だった。その一方で、石打から上り始めて、レインウェアだと蒸れて少々暑さを感じてきた。そこで、レインウェアの上着を脱いでウインドブレーカーのみに戻す。上さえ脱げば暑さはだいぶ納まるし、路面からの跳ね上げ防止を考慮して、レインパンツはそのまま。小さい峠を越えた先の津南は、想像していたよりも開けた街だった。夜ではあったが街灯で明るく、人の気配にホッとして、印象に残った。その津南の街中のコンビニで休憩。次のPCまでは短い上りが3つ。おそらく、真っ暗で寂しい区間だと思われ、あまり気は進まないが、進むしかないので出発。

予想通り寂しく、暗く、木から散った葉っぱやら穂先が路面に散乱していて、精神的に堪えた。時間と天気が良ければ、魅力的な景色が広がる区間らしいのだが、この時は一秒でも早く抜けたい気持ちでいっぱい。良いとは言えない路面に、パンクしないことを切に願いつつ走る。そして、ピークを越えて下ると集落の明かりがあって一安心。それを3回繰り返してPC着。

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10/09 21:07 PC09 道の駅やすづか

・PC09-PC10

PC09から程なく、峠と言うほどではない小さな上りを2個ほど越えると、あとは折り返しの直江津。スタートからここに至るまで、上りだけではなく、その他様々なストレスに耐えることに終始してきたので、直江津までの平坦区間は大きな解放感があった。

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10/09 22:42 PC10 直江津港西埠頭

折り返しを過ぎてホテルへ。初日の宿はルートからちょっと逸れた北荒井。この日は直江津近辺の宿は全く空きが無く、何かのイベントがあったのではないかと思われる。できれば初日に可能な限り進んで起きたいので、その点では直江津はちょっと近すぎ。と言っても、ここから先はしばらくビジホ的な宿はなく、また次にすぐ関田峠なので、どうしてもこの近辺で休まざるを得ない。直江津で空きが無い中で予約できたのが、北荒井のベストイン。チェックインする前に、最寄りのコンビニで買い物。ホテルにバイクの部屋への持ち込み許可は頂いているところで、むやみに汚さないようにタオルを買ってバイクに付いた砂やら汚れを落とす。この時は、二日目こそ天気が回復するのを確信していたので、しっかり汚れを落として綺麗なバイクで明日を楽しむ予定だった。

日が変わる直前に、ホテルにチェックイン。計画に対してほぼイーブン。洗濯などなどは、着替えをドロップバックにて手配済みなのでスキップ。雨にぬれた荷物を乾燥させるべく、バイクに詰んでいた荷物は全てとりだし、バッグなども全て開放。シューズにはコンビニで買っておいた新聞紙を突っ込む。また、この日パンクもしていたので、エアを増し入れ。夕食やシャワー等のルーチン以外にもだいぶ時間を消費してしまった。二日目を計画通りにスタートするのは諦めて、スタート予定だった6時に目覚ましをかけて、就寝。

■後半289Km・・・実績日時(計画:13.74km/h)[マージン]
10/10 07:35 (06:00) [-1:35] 316.0km ベストイン新井
10/10 07:39 (06:01) [-1:38] 316.0km ローソン 妙高柳井田店
10/10 09:51 (07:19) [-2:32] 334.2km PC11 関田峠
10/10 10:35 (08:30) [-2:05] 350.5km ローソン 飯山瑞穂豊店
10/10 12:13 (10:25) [-1:50] 376.7km PC12 ローソン 湯田中駅前店
10/10 15:41 (12:15) [-3:26] 402.0km PC13 渋峠
10/10 16:27 (13:40) [-2:47] 421.5km セブンイレブン 群馬草津文京店
10/10 16:55 (14:23) [-2:32] 431.3km PC14 セブンイレブン 長野原大津店
10/10 20:18 (17:07) [-3:11] 468.8km PC15 ヤセオネ峠
10/10 20:54 (18:20) [-2:34] 485.5km ミニストップ 渋川四ツ角店
10/10 22:42 (19:35) [-3:07] 499.5km セブンイレブン 富士見皆沢店
10/11 00:07 (20:57) [-3:10] 521.6km PC16 道の駅くろほね・やまびこ
10/11 00:52 (00:00) [ 0:00] 527.0km 計画外休憩 丸美屋自販機コーナー
10/11 04:22 (23:49) [-4:33] 561.0km PC17 横根高原
10/11 06:35 (03:00) [-3:35] 604.9km PC18 宇都宮森林公園
実績ペースはおおよそ12.56km/h

・2日目スタート-PC11

もともとの予定していた再スタートの時刻に起床。窓を開けて外を確認し、雨が降ってないことに一安心。また、気温もそれほど低くなかったので、ウェアも半袖短パンをベースにすることにした。食事を済ませて荷物をまとめ、あらかじめ用意しておいた着払い伝票で、ドロップバッグを返送。前回のSR600で、元払い伝票での手続きができずに、出発に手間取った反省を生かす。そしてチェックアウト。出発前のエレベーターで、ロードに知見ありのマダムに「レースですか?」と聞かれる。ブルベのことを知っていれば、重装備の出で立ちをみて「レース」とは考えないはず。「ロングライドのイベントですよ。」と抽象的な答えで返す。結局、再スタートは起床から1.5H後で、計画からその分だけ遅延。普段なら、起床から一時間もあれば再スタートできるのだが、昨晩、荷物やら何やらを全開にしていたので、準備に時間がかかってしまった。

昨晩夜食を買った最寄りのコンビニに再び寄って補給食など買い込み、改めて再スタート。ちょっと走ってコースに復帰すると、すぐに関田峠までの上りが始まる。長い上りではあるが、雨が降ってないので余計なストレス無く上れた。延々のぼって、ピーク手前の光ヶ原高原で、今回ほぼ初めての良い景色が広がる。ただ、空が雲で覆われていて薄暗く、人もいなくて寂しげだった。先に進むと、あさま山荘事件関連の「難局打開の鉄球」という石碑あり。入口から鉄球まで木が敷かれており、水分で湿ったそれらに脚を滑らせつつちょっと立ち寄って、この先の難局打開を願う。

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光ヶ原高原

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難局打開の鉄球

そして、計画より、スタートから更に1時間遅れて、2.5H遅れでPCの関田峠着。

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10/10 09:51 PC11 関田峠

・PC11-PC12

ウインドブレーカーを羽織って下り。出発する直前に1台の自動車が先行した。下りで先を塞がれた面倒だなと思っていると、すぐ先の展望スペースに駐車していたので、パス。余裕があったら私も展望を楽しみたかったところではあるが、相変わらずの曇りで雰囲気暗かったので、先を急ぐことにした。しばらく下って集落に出る手前、その先に見える野沢温泉あたりの風景は良かった。飯山まで下ると、所々に青空が見えて日が差し込み、穏やかな景色になる。同時に暑くもなって来たので、ウインドブレーカーを脱ぐ。

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飯山あたりの風景

飯山のコンビニで休憩を挟み、湯田中へ。湯田中前でいったん750mまで上って、500mまで下りる。この先は渋峠が待っているので、あまり下りたくないところ。プロフィールを抑えてはいるものの、やっぱり、残念感あり。街まで下ってから湯田中のPCまで地味に上り。電動自転車のご老人に先を行かれる。湯田中の街中ではドンドンと音がしていて、どうやらお祭りか何かがあるみたいだった。後で調べてみたら、その日の夜に「第59回全国煙火競技大会兼第33回長野県後継者花火コンテスト」という競技会があったらしく、おそらくその準備だったのだと思われる。

・PC12-PC13

SR600KNの渋峠は、長く感じる長野側からの上り(SR600Fujiは草津側から)。このところ白根山付近の国道292号が17時にクローズになるらしく、道路脇に時間規制の案内看板有り。計画では2時間ほど先行しているはずだったので、帰省時間帯を詳細に調べずにスタートしてたが、まだ時間的には余裕があるのであせらずに上る。丸池の辺りから霧が濃くなってくる。この近辺は池が多いので、はじめはその湿気から霧が出ているのかと思った。ところがそこから先、霧が晴れる気配がまったく無く、視界も悪くなってきたので、背後から来る車に向けてリアライト点灯。もうこうなると峠の景色も絶望的で、渋峠はただの通過点でしかなくなった。雨が降ってなかったのが唯一の救い。

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10/10 15:41 PC13 渋峠

・PC13-PC14

渋峠からの下りは、期待はしていなかったが、やはり景色は望めず。寒さはあるけど、昨日の様に雨で凍えるほどではなし。白根山の駐車場あたりに、おそらく道路封鎖のための、監視員がいた。殺生ヶ原の硫化水素ゾーンあたりまで降りると霧も晴れる。そのまま下って草津の町まで降りてくると何故か渋滞。少し先の道路工事の影響で車が詰まっていた模様。渋滞をかわして、草津交差点のセブンでいったん休憩。この先のPC14まで10Km程度だが、渋峠からの下りで冷えていると予想し、ここでいったん休憩して立て直す計画。コーンスープで暖をとって再スタート。下りながら、小さい雨粒が顔にあたるのを感じ、不吉な予感を覚える。

PCのセブンイレブン長野原大津店に着いたのは、10日の17時。ここで埼玉1000と重なるみたいなので、もしかしたらその参加者がいるかもと思ったが、こちらが1日遅かったみたいで誰もおらず。PCでの休憩中に空を確認すると、割と低い所に濃い色の雲がかかっていて、相変わらずポツリポツリと雨がかすかに降っている。この先で榛名山に上るので、雨に降られる予感を抱く。お天気は回復傾向と言うという予報はいったい何だったのか。暗くなってきたのでライトを点灯して出発。

・PC14-PC15

長野原からは僅かに下り基調。ダム建設でできた八場バイパスを走る。新しくできた道は走り易く、並走する車も高速で走るので、その風に押されてかなり速度が出る。渓谷沿いの旧道も下り基調でスピードは出たが、道路が狭くて背後の車を気にしながら走らざるを得なかった。走って楽しいかどうかはさておき、時間短縮という意味では新道の方が良いと思った。道路沿いには、旧道沿いから移転したと思われる、新しく建てられたオシャレ気な感じの家が多数並んでいた。そしてバイパスが終わると、一気に下界っぽくなる。その落差に複雑な感情を抱く。そこから国道をそれて、榛名山の上りへ。上り自体は渋峠(長野側)に比べるときつくなく、汗冷えしないように適当な負荷で踏んで上る。しばらく上ると、予想通り、雨が降り出す。雨と言うよりか、非常に濃い霧と言った方が近く、ミストシャワー状態。予想はしていたものの、やはりストレスを感じる。しかたなくレインウェアを羽織っての上りになるが、蒸れるので、負荷を下げざるを得ずにペースダウン。ゆっくり上って榛名湖に到着。湖畔は相変わらずの超濃霧。自販機で暖かい缶コーヒーで体を温める。湖畔に休める様な場所は無いので、そこからすぐにPCへ。霧の乱反射でPCの証明写真撮影に手間取った。

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10/10 20:18 PC15 ヤセオネ峠

・PC15-PC16

濃霧の中、榛名山の下り。ただ、なじみのあるコースなので、視界の悪さにそれほど苦しむことなく下山。標高が下がると、霧が納まる。渋川で、ルートそばのミニストップに立ち寄り、イートインでちゃんぽんを食べて、しばし休憩。疲れを感じていたので、できればここで仮眠でもしたかったが、「イートインのご利用は30分まで」と注意書きがあったので、あまり休憩できずに出発。雨も寒さも納まったので、いくらかのレインウェアを脱いで出発したが、赤城山の麓のR353に上る途中で暑くなって、結局レインウェアを全て脱ぐ。R353に入って赤城山の麓を回るようにして、しばし平坦区間。約500Km地点のセブンイレブン富士見皆沢店で休憩。ここからゴールまで残り100Km。この先のコンビニPCのデイリーの営業時間内には間に合いそうになかったので(23時まで)、ここが最後の補給ポイントとなる見込み。そこで、100Km分の補給食を買い込むとともに、眠気覚ましの眠眠打破を2本買い、1本飲んで1本携帯。前橋から桐生に入ると「裾野は長し赤城山」の裾野をいったん下ってから、再びみどり市まで上り返す。地味なアップダウンだがメンタルに堪える。これが最終盤ならまだ耐えられるが、ここではまだ距離も上りもだいぶ残っているという意識なので、精神的ダメージをダイレクトに食らう。R121に合流すると、ゆるゆると上り。道路脇の街灯が明るくて走り易いが、割とトラックの往来があって、落ち着かない。そして、少し走るとすぐにPC着。

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10/11 00:07 PC17 道の駅 くろほね

・PC16-PC17

渋川からここまで雨が無かったが、PC17に着くあたりで再び薄らとミストが出始めていた。これは、昨日今日のパターンから概ね予想通り。さらにこの後の横根高原でさらに上ると、より状況が悪くなるのも見えていた。かなり疲れも出てきていたので、上り途中で眠気に襲われる恐れを感じていた。雨さえ降っていなければ途中で休むこともできるのだが、ほぼ間違いなく雨が降っていると思われ、その場合はかなり面倒なことになりそうな感じ。ここからの進退について真剣に考えた。できればここの道の駅でちょっと休憩したかったが、休めるところは無さそう。そして、スマホで先のルートを調べて休憩ポイントを探すものの、見つからず。悩んでいても無為に時間が過ぎるだけなので、足尾の町まで行って、そこでまたどうするか考えることにして出発。

出発してすぐの道路脇に、「丸美屋自販機コーナー」というドア付き自販機コーナーを見つける。これ幸いとばかりに、屋内に入る。ここには麺類などの自販機もあって補給が可能。さらには机と椅子があり座って休める。ありがたく使わせてもらった。そして、目をつむって仮眠を試みたが、表の道路走るトラックの音がうるさくて寝られず、諦めて再出発。

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丸美屋自販機コーナー外観

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自販機

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うどん

しばしの間の休憩と補給の効果か、多少は元気が出て、踏めるようになった。雨はまだ言うほど降ってはいなかったが、路面の濡れが色濃くなってきてシューズを濡らし始めた。そこで、日光市に入る前後のトンネルを利用して、ゴアの防水ソックスを履く。足尾の町まで来ると、その先すぐに横根高原への最後の上りに入る。ここでまた進退を考えるつもりであったが、自販機コーナーで気力が回復していたので、このまま先に進むことにした。

粕尾峠までは全般的に勾配は緩く、上りはそれほどきつくは無い。ただ、つづら折りに入ると本格的に雨が降り始めて辛くなる。さらに路面状態が非常に悪く、雨と相まってパンクが恐い。そのプレッシャーで、粕尾峠までの上りは長く感じた。K58に入ると今度はきつい勾配。そこからピークまで、きつい上りで長く感じた。ピークから少し下って、霧に包まれた最後のPCに到着。勢い余って、ちょっと間違って牧場への上りに入ってしまう。PCの看板の写真がAJ宇都宮のHPに載っていた参考写真から変わっていて戸惑う。周囲が濃い霧に覆われていたので、合っているのかどうかあたりの雰囲気で判断ができず。案内に「分岐の正面」って書いてあるのを信じて、証明写真を撮影した。

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10/11 04:22 PC17 横根高原

・PC17-PC18(FINISH)

最後の区間は下りと平坦。天気が良ければ一気に下れそうなところだったが、あいにくの濃霧で、速度を抑えて慎重に下らざるを得ない。7月のSR600NAでの大河原峠の下りでも濃霧に遭ったが、それよりはまだマシで、ルートはなんとか見える。とは言え、常にブレーキをかけながらの下りで、ホイールのリムを削ってしまって苦々しい思いをする。

ここの下りには、コーナーごとに標識があり、下るに従いカウントダウンされる。ただ、間隔が短かったり長かったりと、どういうルールでカウントされているのか不明瞭。さらに、下りがほぼ終わってほぼ平坦になり、家屋が現れてもカウントダウンが続くので、いまいち基準がつかめなかった。下ってからの古峰原街道は雰囲気が良かったが、疲労のピークであまり余裕が無く、ペダルを漕ぐので精いっぱい。自販機で缶コーヒーを買ってカフェインを注入。

そして鹿沼から宇都宮に向かう最終盤。疲れのためか、少々気持ち悪くなる。時間的に余裕はあったので、休めそうなところがあったらちょっと休憩でもと思い、辺りを探りながら走る。しかし、田んぼや畑ばかりで休めそうなポイントは無し。結局、そのまま宇都宮に入る。そして、森林公園入り口の交差点まで来て、ようやくゴールの解放感。そして、スタート時には深夜で真っ暗だった森林公園通りを、ここでは明るい中でゆっくり走って、森林公園駐車場にフィニッシュ。

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10/11 06:35 宇都宮森林公園フィニッシュ

■フィニッシュ後
フィニッシュの証明写真を撮影し、主催者へのメール連絡とツイート。その後で、駐車場の片隅で30分ほど仮眠。かなり疲れていたので、すぐに移動はできなかった。計画では、もっと早い時間に戻って来て、南大門で仮眠した後で自走して帰るつもりだった。しかし計画からは大幅に遅れ、さらにこの日も朝から割と冷えたので、走って帰る気分にはなれず。JR宇都宮駅から輪行することにした。森林公園口のセブンイレブンで少し補給して、宇都宮駅まで戻る。時は既に街が動き出す時間帯。渋滞に巻き込まれながら市街地まで戻る。バス渋滞が辛い。そして、ホテルに預けていた荷物を受け取り、宇都宮駅から輪行して帰宅した。

■まとめ
今回のSR600KNは、天候がいまいちだったこともあり、かなり苦労した。雨が降ると下りの速度を抑えざるを得ないので、上りのタイムロスを挽回することができず、十分な休息を取ることができなかった。上り的に辛いところは、滝ヶ原峠、関田峠、渋峠、粕尾峠終盤あたり。また、FujiやNAと比べて、細かい上りが多い印象。特に、初日の越後湯沢から上越までの間は細かい上り下りの連続。そこで夜になってしまうと、街灯も無く真っ暗で、下りでスピードが出せずに予想以上に時間がかかる感じ。そして二日目に、関田峠と渋峠の長い上りを終え、そこから榛名山にも上った後で、まだ100Km以上の距離と粕尾峠が残っているのは精神的に辛い。渋川から先はすごく長く感じた。

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