Home > Road > Around Hokkaido 2400 Day 7

Around Hokkaido 2400 Day 7

  • Posted by: rp-taki
  • 2018年8月25日 11:56
  • Road

7日目は、網走から根室までの264km。
極寒の知床に暴風雨の根室。斜里、知床峠、開陽台と見どころ満載のステージは、嬉しくない方向へのクライマックスだった。

・7日目 264.3km・・・実績日時(計画:16.5km/h)[マージン]
8/16 07:19 (05:00) [-2:19] 1814.2km 網走セントラルホテル
8/16 99:99 (07:25) [ 9:99] 1854.0km セブンイレブン斜里本町店 スキップ
8/16 11:00 (09:33) [-1:27] 1889.2km PC07 セブンイレブン斜里ウトロ店
8/16 13:50 (99:99) [ 9:99] 9999.9km 道の駅 知床・らうす 計画外
8/16 99:99 (11:51) [ 9:99] 1927.3km セイコーマート羅臼礼文店 スキップ
8/16 18:12 (15:18) [-2:54] 1984.2km photo check 07 「café kaiyodai」看板
8/16 18:58 (16:23) [-2:35] 2002.0km セブンイレブン 中標津桜ヶ丘店
8/16 99:99 (19:02) [ 9:99] 2046.0km セブンイレブン 根室厚床店 スキップ
8/16 23:34 (20:44) [-2:50] 2073.9km PC08 セブンイレブン 根室敷島町店
8/16 23:52 (99:99) [ 9:99] 9999.9km セブンイレブン 根室大正町店 (フィニッシュ時補給)
8/17 00:05 (21:00) [-3:05] 2078.5km 根室グランドホテル

■スタート

起きてみると雨は降っておらず、まさかのドライ。ただ、予報的にはやはり雨で、かつ、気温が下がる。そこで、アウターは長袖をチョイス。グローブは毛糸のフルフィンガーを選択した。7時を少し回ってホテルをチェックアウト。

■網走->斜里

網走は生活圏が海から道路一本中に入ったところにあり、少し走って海沿いに出るとすぐにバイパスみたいな道路になった。まだ時間が早いためか、それほど交通量はなし。網走から先のしばらくは、以前、ツーリングで走ったことがある。展望所のある北浜の駅に差し掛かった時に、ホームに列車が停まっているのが見えた。展望台から出発する列車を撮影できるかもと思ったが、すぐに列車は出発してしまった。

ラムサール条約登録湿地のトウフツ湖を通過し、浜小清水の道の駅でトイレ休憩。道の駅にモンベルの店舗が併設されていた。何故にここなんだろ、と思う。素人目には、網走とか斜里の方が都合が良い気がするのだが。

浜小清水の先で、国道244号を離れて、オホーツク海岸道路に入る。以前ツーリングで走った時は9月で、ちょうど鮭の遡上の時期と重なり、止別川の河口にたくさんの鮭と、それを捕る人だかりで賑わっていた。今回はまだ時期が早くて静かなものだった。

斜里の先で今度は国道334号に乗って、ビュースポットの天空に続く道へ。ビュースポットへの上り手前で折れる国道334号をいったん離れ、直進。天空に続く道の景色を背後に、山の裾野を真っ直ぐ上る。

P8160676.JPG

ビュースポットで振り返って、撮影。少し雨粒が落ちてきており、雲の色も濃くなってきて雨の気配が増してきていたので、撮影は手短に。直線の終端まで上って来てみると、以前にはなかった、写真撮影用の台が新設されれた。ただ、撮影台に高さがないので、そこから撮影してもあまり変化は無さそうな感じだった。人も結構並んでいたので、パス。

■斜里->ウトロ

P8160680.JPG

斜里からウトロまでの海沿いの知床国道は、意外と風は悪くなく、順調に走れた。

P8160682.JPG

ただ、右手の知床の山々に目をやると、だんだん重い雨雲がかかってきてた。それを見るに、ここから知床峠までの上りでほぼ雨が降り出しそうな雰囲気。もし計画どおり2時間先に来ていたら、雨に降られずに峠を越えられたのかもと後悔。だだ、雲が薄くて明るい部分も残っており、運が良ければ知床峠は小雨で抜けられるかも。そういや、斜里の先からここまで、知床峠を越えて来たと思われる何組かのツーリストとすれ違った。その人たちは皆、レインウェアを着てた。それが、雨のためか、たんなる防寒のためなのか。もし後者であれば、この先ドライの可能性もある、と、微かな希望を抱いた。が、オシンオシンの滝の駐車場でのトイレ休憩を挟んで、ウトロのPC7に到着した直後、本格的に雨が降り出した。

IMG_7319.JPG

大きな雨粒が駐車場の路面をしっかりと染め上げ、私の微かな希望は打ち砕かれた。まぁ、半ば諦めてはいたのだが、それでもそれが現実になると気分は落ち込んだ。こうなると、もうこの後の知床峠の雨は避けられないが、寒さの程度が読めずにウェアの選択が悩ましい。とりあえず、レインウェアを羽織ってシューズカバーを付けるとして、悩みどころはインナー。携帯してる春秋用の長袖インナーをここで着るかどうか迷った。ここからレインウェアを着ての上りになるので、着こみすぎると蒸れる。検討時に比較としたのは、先月の雨の三国峠越え。その時は、春夏用のインナーのままで耐えられた。そこで、今回もいったんこのまま春夏用のインナーだけで行ってみることにした。

■ウトロ->知床峠->羅臼

知床峠までの上りは、500m程度までは雨も風も弱く、それほど気温は下がらなかった。知床峠は勾配も緩いので、程よく体も温まり、もしかして、このままそれほど大した苦労もなく峠を越えられるのかもと期待した。しかしそこから開けて羅臼岳が望めるところで、状況が急激に悪くなった。濃い霧に覆われ雨が強まり、冷たいかぜが吹き付け、気温が一気に下がった。残り200m程度の上りは寒さに凍えた。

P8160684.JPG

知床峠到着はおおよそ13時。気温はGarmin調べて7℃。13時でこの寒さなので、後続の人はもっと寒かったと思う。

P8160686.JPG

ここはphoto checkではないが撮影。駐車場のトイレで用を済ませてすぐ出発。ここでインナーを変えるかどうか考える。ここまでの上りで、500mより下はそれほど寒くなかったので、すこし下れば寒さも和らぐと予想。そのため、このまま行くことにした。

駐車場から先、いったん少し上ってから、羅臼に向けて下り。ちょうどピークのあたりで、反対車線を薄着とショートのレーパンでバイクを押して上ってくるおじさん(日本人)とすれ違って驚いた。で、下りは、スピードが乗って風を受けるので当然寒い。ちょっとでも体を温めようと、下りが緩んだところで踏みを入れてみるものの、さらに速度が乗ってしまって意味なし。予想では、少し下ると寒さは緩むと思っていたのだが、しばらく下っても一向に気温は上がらず、寒いまま。

GPSに表示される標高は、気圧センサーで計測しているためあてにならず、なぜかずっと500mのまま。寒いわ、いつになったら下り終わるか分からないわで辛かった。下りの終わりは、羅臼の観光センター辺りまで来たところで、ようやく見えてきた。ただ、寒さの方は相変わらずで、体の震えが大きくなってきた。

たしか羅臼に日帰り温泉があるので、できれば温泉にでもと思ったが、見つけられずに町まで下ってしまった。たしか、町中にコインランドリーがあるはずなのだが、これもルート上からは見つけられなかった。そうこうしているうちに、海沿いに出てしまった。

■羅臼

標高0mまで下りても気温は低い。この後、羅臼のセイコマで休憩する予定なのだが、コンビニではなく室内で暖まらないとまずい感じ。脚に力が入ればペダルを踏んで体を温めることもできるが、体が震えてしまっててすぐに難しそう。そこで、いったん温まって状況を回復させようと、羅臼の道の駅に緊急退避。時間的には計画からずいぶん遅れてはいたが、この先はほぼ平坦区間で、さらに強い追い風にのって走るので、一気に遅れを取り戻せるはず。

IMG_7322.JPG

まず、ウェアはそのままで、1階の食堂で食事。ほっけ定食を注文。注文した直後、体を温めたかったでラーメンにすればよかったかなと思った。

屋内で食事し、暖かいみそ汁も頂いたが、濡れたウェアではいまいち体は温まらず。そこで、道の駅のトイレの個室をお借りして濡れてないインナーに交換。携帯している春秋用の長袖インナーとホテル滞在用の半袖インナーを重ね着。

インナーを替えた後に二階の食堂に行ってみたところ、混んでた。お店の前で結構人が並んでいたが、ここは休憩も兼ねているので並ぶ。待ちながら中の様子を見るに、店員の案内が悪く、何組も会計を済ませて店を後にするのに、一向に中に案内されない。ようやく案内された時、店内はあちこちに空席があった。一度に作れる分しか案内していないのかもしれない。

IMG_7324.JPG

今度は暖かい昆布ラーメンを注文。ゆっくり味わって頂く。インナーを変えた効果もあって今度は体が温まった。食後に一休憩していたところ、隣の席に座った人達が「もう15時過ぎか。」などと会話をしているのが聞こえた。根室までの残り距離約150Kmを考え、そろそろ行かねばとと思い。店を後にした。十分に温まったので、再びトイレの個室で重ね着してた半袖のインナーを脱ぐ。それから出発。結局、道の駅での休憩は2時間弱。普段はここまで長時間同じ場所で休むことはないので物珍し気分だった。

■羅臼->開陽台

150km先の根室の前に、とりあえず次のポイントの開陽台のphoto checkへ。見込み通り強い追い風で、良い感じに速度が乗せられる。ぐいぐい踏めて体も温まり、寒さは気にならない。計画していたセイコマでの休憩は、先ほど道の駅で十分休んだので、スキップ。

海岸沿いをしばらく走り、それから県道1145に入って中標津方面へ。ここはスタート前のミーティングで「ミスコースすると悪路に突っ込む。」というような注意があったので、GPSの表示を注意深くトレース。そこは無事に通過できたが、その先で工事中の砂利道があり、結構な距離の悪路だった。

開陽台までのルートは、朝に走った「天空に続く道」と同じ様に、まっすぐに伸びた道路が特徴的。ミルクロードという名前が付いた見どころなのだが、時間が遅く、天気も悪くで残念。強い追い風だけが救い。また別の機会にでも走りに来たい。

追い風に乗って快調に開陽台の入り口までたどり着き、このままphoto checkのポイントまで行けるかなと思ったところ、開陽台の入り口から激坂。薄暗くて斜度があまり見てとれなかったが、インナーローで力いっぱい踏まないと上れない。宗谷岬からあけぼのの像までの上りも斜度はあったが、距離も考えると上りとしてはこっちの方がきつかった。

P8170690.JPG

18時過ぎに開陽台のphoto checkに到着。辺りは一面暑い雨雲に覆われていて景色は期待できないし、もう薄暗いので、展望台はスキップ。ミルクロードともどもまた別の機会に。photo checkを済ませて、駐車場にあるトイレで雨を凌ぎつつ軽く補給し、すぐ出発。坂を下って、来たときのルートを少し戻る。そこで後続の参加者とすれ違った。この日に見た参加者はその人だけ。

■開陽台->中標津->厚床

ルートの折り返しから南東方面に折れて、中標津方面へ。風向き的には先ほどまでの強い追い風の恩恵はなくなるが、若干北寄りのようで無理なく進む。

IMG_7330.JPG

しばらく走って中標津の町。コンビニで予定休憩。幸いイートインがあった。中標津から根室まで、おおよそ70km。計画では途中の厚床でもうひと休憩する予定だったが、雨も降ってるし夜も更けてきてたので、ここのイートインでしっかり補給し、厚床での休憩はスキップして一気に根室まで行くことにした。この先もしばらくは風向きは悪くないはずなので、まだ暫くは風に乗っていけるはず。厚床から根室までは向かい風になるが、距離はそれほどないはずなので、3時間半で行けるかなと考え、コンビニを後にした。中標津の街にはホテルが結構あった。根室/釧路と宿をつなぐのではなく、中標津/浜中町あたりでの計画でもよかったかも。

中標津から厚床まで、夜で景色はもう見えないので、淡々と走る。別海、厚床と、若干横風が入りつつも快調に走れた。別海の先で国道244号と合流。合流地点にある歴史の里公衆トイレは、以前よった記憶あり。以前、野付半島方面から根室まで走った時のルートと重なるので、その時によったのだと思う。そこからさらに南下して厚床へ。徐々に横からの雨風が強まってきて、ヘビーウェットの路面に風で波模様が描かれる。

■厚床->根室

厚床の駅前まで来て南下は終了。ここで根室に向けて東に折れる。中標津からスムーズに来られたので、変更した計画の通りに、厚床での休憩はスキップ。さて、東に折れると、想定通り向かい風。しかしその強さは想定以上。予想では昨日の網走までの向かい風程度と考えていて、そこそこのペースでは走れるかなと思ってた。が、予想以上に雨風が強烈。そしてそれは根室に近づくにつれさらに強まり、台風かと思うほどの暴風雨になった。これまで、強烈な向かい風は何度か経験してはいたが、今回は雨が加わってさらに辛い。斜め前の北東方面から、雨がバチバチバチバチと激しくフードに叩きつけられる。普段は雨でもフードを付けずに走ってしまったりするのだが、今回はフードを付けてて本当に良かったと思った。

そんな中で、風が安定していたことと、夜で交通量が減っていたことは幸運だった。風が安定しているので、インナーローではあったが、何とかバランスをとって走れはしたし、交通量が減っていたので走りに集中できた。ただ、いかんせん全く進まず、道の駅のスワン44ねむろでいったんトイレ休憩。道の駅には、参加者のものらしいバイクあり雨風を凌いで停めてあり、バイザー付きのヘルメットがかけてあった。退避か仮眠でもしてるのだろうかと辺りを見てみたが、参加者の姿はなかった。さて、この先どうするか。状況的にはいったん退避すべき程の悪さなのだが、根室は目と鼻の先で、そこまで行けば宿に入れる。やはり暖かいベッドの魅力には抗いようもなく、根室に向けて出発。

道の駅のほんの先で根室半島の付け根にかかる温根沼大橋を渡る。車の往来はすでになく、吹き荒れる雨風の中、オレンジ色の灯りに煌々と照らされた大きな橋は不気味。橋の上なので風を遮るものはなく、左前方からの風は強烈。幸いここでも風が安定してるので、横風にウェイトを預けてバランスが取れる。そして、車は来ないので道路の真ん中を走れるし欄干もしっかりしているので、川に転落することもなさそう。ペダルを踏み込んでゆっくり橋を渡り、最後の難関を突破。渡りきったところで、ホッと一安心。そして、そこから根室の町までの10km程度をじりじり進んで、23時半に根室のPC08に到着。厚床から根室までの25kmちょっとで2時間かかってしまった。中標津からは4時間半。中標津で3時間ちょいで行けるかなんて思ってたのは全く無理だった。

PCでレシートだけ取得して、そのまますぐにホテルへと向かう。ホテルの近くにコンビニがあるので、補給はそこで買うつもり。計画からだいぶ遅れたが、とりあえず日が変わる前後ではチェックインできそう。ホテル最寄りのコンビニに寄ると、コンビニの入り口は雨でびしょ濡れ。入り口のドアの下にタオルを挟んで浸水を防止してた。寝る前と翌朝の食事を買い込む。塩気がほしいのでポテチ購入。併せて、もはや恒例の、バイクの汚れを落とすタオルと、シューズに詰める新聞を購入。そして、ホテルの入り口でバイクの汚れを落として、ほぼ0時にチェックイン。フロントの人によると、私がこの日最後の宿泊者。根室はビジホが少ないので他の参加者で同じホテルをとっている人もいたと思われるが、熊やら雨やらで今日中にここまで来られず、キャンセルした人もいたのでがないかと思う。ホテルの入り口にはロードバイクが停めてあったが、参加者のものかどうかは分からず。

■フィニッシュ

IMG_7332.JPG

計画から3時間遅れ。計画時には、先行しているようなら先に根室岬を回ってから根室に戻って宿泊とか考えていたが、無理だった。朝、計画から2時間遅れでのスタートだったので、遅れは1時間ほど拡大してしまったが、今日のコンディションならまぁ良しか。

IMG_7333.JPG

チェックイン後に、シャワーと食事をこなしつつ、濡れたウェアの洗濯。今日はいろいろ着替えたので洗濯の量も多い。携帯している洗濯ネットにたんまり詰めて、ランドリーにかけた。そして、シューズに新聞紙を詰めた。

食事をしながらTLをチェックしてみると、知床で熊が出たらしかった。それにしても今回は本当に熊出没のニュースが多い。連日の雨で、熊も昼間隠れてる余裕がないのかもしれん。そして明日の天気をチェック。朝の8時位に雨は止んで、それからは最後まで雨は降らない予報。ただ相変わらず風は強く、風向きは北でわずかに西という感じだった。その予報を踏まえて、明日の出発は8時に設定。時間の余裕はあるので寝る前に乾燥まで済ます。

根室のドロップバッグには、フロントバッグとミラーレスの一眼カメラを送っておいた。というのも、根室から先に以前のツーリングで走れなかった北太平洋シーサイドラインがあるので、最後は車載装備を切り替えてツーリング気分で走ろうかと思っていた。が、明日は雨がやむとはいえ曇りで、雲が晴れるのは最終日だけらしい。そこまでの絶景は望めなさそうだったので、撮影機材の変更はキャンセル。最後までコンデジで済ますことにした。

ランドリーから乾燥を終えたウェアを回収し、8時スタート目途でアラームを設定してベッドイン。AH2400で最後の山場だったと言える日を無事終えて、布団の中で感じる安心感。この感覚は、同じく厳しい日を終えた増毛以来か。窓の外はまだ続く激しい雨風で騒がしかったが、それももう意識の外で、穏やかに就寝。

Comments:0

コメントを投稿するにはログインしてください。

Trackbacks:0

Trackback URL for this entry
https://www.rp-taki.com/eco_mind/2018/08/around-hokkaido-2400-day-7/trackback/
Listed below are links to weblogs that reference
Around Hokkaido 2400 Day 7 from エコゴコロ

Home > Road > Around Hokkaido 2400 Day 7

Meta

Return to page top